『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
*****
俺からちょっと離れた所で、ゾロはナミさんに抱き抱えられる様にして何か話している。神妙な顔で。それにうんうんと首肯いているナミさんは、笑顔だ。
その笑顔が、不意に俺に向けられた。
「サンジ君!」
「はいっ!」
思わず良い返事をして二人に駆け寄ると、ナミさんがぽんとゾロの背を押した。
「私は帰るから、二人でお茶でも飲んで、ゆっくり話しなさい?」
にっこりと笑って去って行くナミさんは女神の様だ。惜しい。実に惜しい。ゾロと出会ってさえいなければ。
でも、俺はゾロに出会えた。
ゾロが、俺の目の前に居る。
「行こうか」
心細そうにナミさんを目で追っていたゾロの手を握った。
ゾロは俺の顔を見て、俺の手を握り返した。
嬉しそうな顔で。
「ナミさん、って子と、何話してたの?」
ゾロの手を引いて歩きながら訊いた。
「誰?って訊かれたから、サンジ、って。ずっと女の子だと思ってて、ずっと好きだったのに男だった、って」
『ずっと好きだった』!
ゾロは気付いてるのかな。その発言がどれだけ俺を喜ばせてるか。
「それで?」
「何の問題も無いじゃない、って」
そう、問題なんて何も無い。
ゾロは俺をずっと好きだった。俺もゾロをずっと好きだった。お互い同性だと思ってたけど、そうじゃなかった。
もう俺は嬉しくて、にまにましてしまう。
ゾロが俺の顔を若干不審気に見てから、神妙な顔で打ち明けた。
「約束、守れなかったのが気掛かりだった」
「夏休みに、遊べなかった事?」
ゾロはこくんと首肯いた。
「…また夏休みは来るし。次の夏休みこそは、遊ぼう?」
ゾロは俺の顔を見て、驚いた顔からじわじわと、笑顔に変わっていった。
「うん」
満面の笑みで告げられたYESの返事は、頬を染めるオプション付きで、俺は益々ゾロを好きになってしまう。
「夏休みになる前も遊ぼう!」
ゾロはもっと笑顔で言った。
「夏休みが終わってもな?」
当たり前だ。
20130314,0317,0318
『再会編』終わります。お付き合い頂きありがとうございました。
話の性質上、注意書きを曖昧にせざるを得ず、もし御気分害された方がいらしたら申し訳ありません。
『交際編』もぼちぼち、思い付いた時にやります。(サンゾロになってしまいますが)
ちなみに、この二人の四年後が、1月15日付『鉄壁の鎧』です。
PR
この記事にコメントする
カレンダー
アーカイブ
ブログ内検索
最新記事
プロフィール
HN:
utae
性別:
女性
手書きブログ
リンク
忍者カウンター
忍者アナライズ
P R