『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
*****
海を見ながら寝しなの一服。日中の慌ただしさをこうしてリセットしないと、上手く寝付けず寝返りばかりが増える。“親元”を離れてからの習慣だ。悪癖かも知れない。
凪いだ夜だった。すうと昇る煙が、不意に揺れた。音もなく近寄れたとして、空気を押すのは避けられないらしい。奴は、俺の背中に胸をぺたりとつけて、幾許かの自制を感じさせる腕で俺を拘束した。右耳に、冷やとした金属片が触れる。
「いいか」
吐息を耳に流し込まれる。
「なにが」
にべもない返答に、なんと返すか惑っているようだ。一つ助け舟。
「ちゃんと言え」
「…やりてえ」
直球だ。
「…これ一本吸い終わるまで待て」
殊更急ぐでもなく、一本を灰にする。奴はおとなしく待った。時折金属片同士が擦れて、ささやかな音を立てる。奴はその度かすかに身動ぎ、じわりと体温を上げているようだった。尻に感じる熱がひときわ強い。俺に欲情するなんて、やはり理解の及ばない男だ。
唇に灰がつきかねないまで待って、奴は親指と人差し指で煙草を抓んで俺の唇から引き抜いた。
「もう、いいだろ」
もう充分待ったとばかり、返事を待たずに唇を寄せる。口の中に充満した煙が、奴の口に移っていく。ゆっくりとついばみ、ねっとりと撫で回し、丁寧に俺の熱も高めようとしている。
おのれの性急に飲まれないように、踏ん張っているのがわかる。それがじれったく、俺の方が先に性急になった。それは奴の性急の引鉄となった。性急は加速する。馬鹿みたいにもつれ合う。俺もまた、理解が及ばない。
今夜はきっと、すぐに寝付いてしまうだろう。
20180720,0722
*嘘でしょ七月が終わっちゃう…?と思って、何かないかとファイルを漁っていたら、一年前に書いてたものが見つかったので…なんで出してなかったんだろ、もっとどうにかするつもりだったんだろうか…
PR
この記事にコメントする
カレンダー
アーカイブ
ブログ内検索
最新記事
プロフィール
HN:
utae
性別:
女性
手書きブログ
リンク
忍者カウンター
忍者アナライズ
P R