『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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火照った体に冷たい床が心地よかった。性急に交わって、果てた後の気だるい時間だ。そうのんびりとしてもいられない。板子一枚下は地獄の海賊稼業、いつ何が起こるか分からない。それに、この関係を誰かに知られるのは御免蒙る。早く後始末をして身支度を整えて、と気は急くものの、気だるさに気力が負けている状態だ。体勢を変える第一段階として、ジャケットの内ポケットに入っている筈の煙草を探る。一本咥えたところで、体力もあり警戒心も強い筈の相手はどこまで回復したかと目を遣る。同じように冷たい床に這ったままだった。果てて退いた後と同じ格好だ。仰向けで息を整えていたのと一つだけ違って今は、側頭を床につけて顔をこちらに向けている。
「いつまでそうしてるつもりだよ」
自分のことは棚に上げて出した声は少々掠れていた。少々気恥ずかしくて、ライターの蓋をキンと鳴らす。そのまま火をつけて、肺を煙で満たした。
あァだかうゥだかくぐもった声が小さく届く。心地よい体温をまとったのんびりとした声だ。ゆっくりとまばたきをしている。いつ瞼が落ちたままになっても不思議ではないスピードで、それは繰り返されている。
「そのまま寝る気かよ」
イヤだかウンだか判別つかない返事と、時折遮られるまっすぐな視線が寄越される。存外長い睫毛が、ゆったりと動いている。煙草一本分だけ、見ていようと思った。
何度か目の交合で、初めて同時に果てた。自分ばかりがいいのではという罪悪感と、自分が稚拙なのかという屈辱感がないというだけで、こんなにも、いい。こいつもそう思ってりゃいいな、と思う。
灰の長くなってきた煙草を、灰が落ちる前にと引き抜く。唇がつられて引っ張られ、赤く柔らかな部分まで捲れた。舐めたくなったが、そこで止めるのは難儀だろう。少し寝かせておきたい。なかなか拝めない、穏やかな寝顔だ。あのまま寝ちまうとは思わなかった。満足の証だと、いい。
20190831
utaeさんはいいことがあった日、冷たい床に這ったままでとてもゆっくりとまばたきするきみをみていたことの話をしてください。
#さみしいなにかをかく
https://shindanmaker.com/595943
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