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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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*現代パラレル
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『蚊』 9月8日付 9月9日付
『今にして思えば』 1月9日付 1月10日付
『ヤドリギ』 1月17日付 1月18日付

『ファーストフード』

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 家に帰れば直ぐ夕飯になる時間だというのに、小腹が空いた、何か食いたい、お前今日遅刻したからお前の奢りな、と言うサンジと、ファーストフード店に立ち寄った。
「たまにゃ、ジャンクなのも食いたくなるよな。俺、ポテトとファンタな。Mだぞ」
 実家は高級レストランで自身も料理を趣味とし、持参する弁当も完全手作り派のサンジは、レジに並んだ俺に注文だけ伝えると席の確保に向かった。
「ポテトとナゲットとファンタとコーラ。全部M。ソース?バーベキューで」
 750円也。
 なんで学校に遅刻するとお前に奢らなきゃいけないんだデートでもあるまいし、と思うがサンジと二人でファーストフード店に、というのは確かに珍しいしデートの様でもあるので、この程度の出費なら甘んじよう。
 揚がりたてのフライドポテトに塩が振られるのを見て、そう思った。

 然程広くない店内の席は半分程が埋まっていた。
 トレイを持って店内を見渡した俺に、サンジが手を振って合図する。
 そんな事しなくても、一目で分かる。けれど益々デートの様で悪くない、と思う。
 こいつはそんな事思いもしないんだろうと思えば、つまらない気もするけれど。

 白くて長い指が、ポテトを摘む。端を咥えて、逆の端を指で押す。白い歯がちらちらと見えて、ポテトが吸い込まれて行く。
 塩のたっぷりかかった、脂ぎったフライドポテト。
 唇がてらりと光る。ピンクの唇についた、白い塩粒を舐め取る、赤い舌。
 艶めかしくていけない。
 俺の不埒な視線には気付きもせずに、サンジはストローを咥えて啜る。ストローに押されて下唇が捲れた。
 外から窺える、体の中の色。

「お前、俺の話聞いてる?」
 むくれている。今度は明確に自分の意志で下唇を捲っている。
 確かにサンジは、盛んに何かを喋っていた。正直に言うなら、声は聞こえていたが、内容はさっぱりだった。見るのに夢中だったから。

 そうか、お前は俺がお前の話を聞かないと嫌か。
 ちょっと愉快だ。



20130118,0122
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