『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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—— 第四夜 ——
一昨日は腹、昨日は胸、だったら今日は、首でも隠してるんだろうか。
角を曲がる直前、男の姿を想像して、笑いそうになる。…それじゃまるで俺があの変質者に遭うのを楽しみにしてるみたいじゃないか。
ぶん、と頭を振って、毅然とした顔を取り戻し、角を曲がる。果たして男は…肌色の脛を見せたコート姿で、首にはスヌードをあしらっていた。
期待に違わぬ、アホ。
もう目を合わせるのは止めよう、立ち止まるのも、ヤメだ。
素通りしてやると、男は慌てた様子で振り返り、前を開いたまま走り、俺の前に回り込んだ。体の中心では当然の様に、エレクトしたソレがふらふらと揺れる。まるでメトロノームの様だ。
すげーマヌケ。
吹き出しそうになるのを堪えて、男を避けようと左に寄る。すると男も同じ方向に身を寄せる。右に寄れば、男も右に。なかなかのディフェンス。メトロノームの様にソレを揺らして。
意地でも笑わない、と心に固く誓い、何度かトライして、フェイクを入れても、男を抜く事は出来なかった。畜生。
立ち止まって、深く溜息を吐くと、男はやはり瞠目して、コートの前を閉じ、俺の脇をすり抜けて走り去った。
今日はどっちに曲がるんだろう、昨日が左だったから、今日は右だろうか、と振り返ってぼんやり見送っていると、想像通りに右に曲がった。
期待に違わぬ。
期待? 期待、ってのは、ポジティブな意味しか無ェんだっけ? まァいいか。
あいつは何故か俺を待っていて、何故か俺に裸体を見せつけたくて、ひょっとしたら、俺を笑かそうとしているのかも知れない。
理由? 知らねェよ。変態の考える事なんか、分かる訳無ェ。
—— 第五夜 ——
腹、胸、首、ときたら、今夜は頭だな。いや待て、頭の前に顔だろうか、デストロイヤーマスク風目出し帽的な。でも穴開けなきゃ前見えねェし、見えなきゃ俺が来たって分からねェし。流石にそこまでアホじゃねェだろ、ワッチキャップ的なあしらいだろうな。
角を曲がったところで、立ち止まった。だって、寸分違わず、想像通り。流石に目隠しする程アホじゃなかった。
どうすっかなァ、連日ディフェンスごっこ、ってのも、芸が無い。今更、悲鳴を上げたり赤面したり、は出来ねェし、笑ってやるのもなァ、ひょっとして、逆上されたら、厄介だし。
俺が一向に動かないのに痺れを切らしたのか、男は、コートの前を開く代わりに、下唇をむぅと突き出し、あからさまに不満の意を表した。それから、くるりと曲がれ右をして、走った。
順番から言や、今日は右に折れるか。…ああ、やっぱり。
あいつが何考えてんのかは分からねェが、一手先は想像出来る。
知りてェのは一手先、じゃなくて、俺を待って裸体を晒す、その理由なんだけどなァ。
…や、別に、知りたくなんかない、けど。
立派にエレクトしたソレを見せつける事無く去るとは、俺の無反応がよっぽど気に障ったのか。明日はもう、姿を見せねェかも知れねェな。腹巻は頭の天辺まで移動しちまったし。
平和な春の夜が戻って来るって訳だ。願ったり叶ったり。口から出たのは、安堵の溜息、だ。
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20140501,0505,0506
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