『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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目尻の湿り気が何か、なんて、考えるまでもない事だった。
おーおー、お前そんなに俺が欲しいかよ。
俺は欲しいよ、お前が。
首を左に捻った。距離の無くなった唇同士が触れる。
温かい。
角度を変えて、誘い込まれて。誘い込んで、絡め合って。
キスする事になるとは、思わなかった。俺とこいつは、こんなに違うのに。決して長くない人生で、こんなに広い海で、擦れ違った事だって、きっと奇跡だ。それが、こんな。
互いに欲しがる様に、なるなんて。
片手を触れたまま、反対の手は後頭部を弄り、唇をくっつけ合って、なんかさ、下半身までむずむずしてるぜ。
何より重大なのは、胸の裡が、熱くて、痛くて、こそばゆい。
「お前相手に、こんな事になるなんて、思わなかった」
熱い吐息の合間に言えば、ゾロは柔く笑った。
「俺は、知ってた、気がする」
「へぇ、いつ、から?」
「さっき」
俺も、柔く笑った。
拍子に後頭部を離れた指先が、体に伸びる。俺の指先は、ゾロの腕に。ゾロの指先は、俺の背中に。
「最初が青姦っつーのは、どうなのよ?」
「青空の元じゃなくても、青姦なのか?」
んー、それはどうだろ?
笑う合間に、キスをする。そうかそうか、ヤル気はあんだな、お互いに。
「お前ほんとに、良いの?」
「何が」
「男なんて組み敷いてて」
「お前こそ良いのかよ、男とこんな事しててよ」
「俺は良いんだよ」
「何で」
「俺は、俺だし。相手が誰だって」
「そりゃ、俺も同じだ」
「じゃァ、良いか」
「良いだろ、勿論」
言葉の合間にも、キスは止めない。弄る手も、止まらない。服が、邪魔だな。
もっと、近くで、触れてぇ。
言葉にした覚えも無いのに、ゾロは俺のシャツを脱がせて、自分のシャツも脱いだ。
俺はゾロの腹巻を脱がせにかかった。みょーんと伸びた。可笑しくて、笑った。ゾロは「ヘタクソ」と言って笑い、腹巻を脱ぎ捨てた。
笑ってばっかりだ。
こんな時を、こいつと二人で、持てるなんて。こいつと、こんな事してるなんて。こいつと、ヤろうなんて。
「分かんねぇもんだな」
「そんなもんだろ」
何が、とも言った覚えは無いのに、それは多分俺の望んでた答えで、ゾロの手は俺の体を弄る。それも、俺のきっと望んでいた事。
もっと、全部、隈無く。
触って欲しいし、触りてぇ。
俺とお前はこんなに違うのに、望む事は同じだなんて。
可笑しくて、可笑しくて、笑いが漏れる。嬉しくて。
星の瞬きの元、俺達は繋がる。
20140323
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