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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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3月7日付『恋はしていない』 3月13日付『2』 3月23日付『3』続き

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 ゾロは自分の欲情が正しかったと知った。
 サンジはどこに触れても素晴らしかった。
 サンジの体が性別など凌駕したものであるのか、己の性的嗜好が男色に寄っているのか、ゾロには分からなかったが、兎に角良かった。
 ゾロの性感を高めるサンジの手管も、全く以てゾロ好みだった。体に相性というものが存在するなら、これ以上の相手は望めないだろうとゾロは思う。
 けれど、サンジを抱く度、満たされない思いに苛まれるのは何故だろう。飲めば飲む程喉が渇く海水の様だ。
 それでも、ゾロはサンジを欲しかった。

***

 事後の気怠さと紫煙は、いつもの事。けれど今回は違う雰囲気を纏っていた。
 サンジが一本目の煙草の、最後の紫煙と共に言葉を吐いた。

「もうやめよう」

 そろそろ言われるんじゃないかと思っていた。しかし首肯く気は無い。
「何を」
 とぼけるが、それは決定的な言葉を引き出しただけだった。

「もうてめえとはしねえ」

「何で」
「煩わしいから」
「何が」
 疑問を返す事で、返事を引き延ばした。

 サンジは溜息を吐いた。

「俺は欲を吐き出せれば良いんだよ。お前は違うんだろ、重ぇんだよ。煩わしいんだ」
 知ってたよ。でもしょうがねえだろ。お前にとって重たかろうが、お前が煩わしかろうが、俺には関係ねえんだよ。
「だからお前は欲を吐き出してれば良いだろ。俺がどうだろうが気にするこたあねえよ」

「気になるだろそれ普通に人として」
 言い募るサンジに、精一杯意地の悪い顔をして言ってやる。
「それじゃあまるで、お前が俺の事気にしてるみたいじゃねえか。恋はしてねえんだろ? だったら俺の事なんて気にすんなよ」

 せめて体だけでも。
 ウソップには「そんなんじゃねえ」と言った。そこまでいじましくも浅ましくも無い。けれど『心も、全て』と望む程、ロマンチストでも欲張りでも無い。

「強くて巧い俺に満足してたら良いだろ。お前はエロいし具合も良いし、俺も満足してんだ」
 俺も恋はしていない。そう思わせてやるのが親切だろうか。それでサンジの心的負担が減るのなら、それも良いかも知れない。けれど。

 そんな風に思う事こそ、恋をしている証左だろう。

『恋はしていない』と宣言する様なサンジに『恋をした』のなら、それを受け入れよう。
 気持ちは変わる。俺の欲情が恋に変わった様に。
 サンジの気持ちが変わるのと、俺の気持ちが変わるのと、どちらが早いか。
 体さえも手放すのは、俺も『恋はしていない』状態になってからでも遅くない。

 それまでに、サンジに恋をさせたら良いんだろ?

 先ずはサンジを満足させる体を。
 与えるべく再び、考える顔をしているサンジに手を伸ばした。



20130228,0312,0320,0323,0324
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