『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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潮時かな、と思う。
体の相性は悪くない。体温も好ましい。テクニックだって、上々。
但し。
感情が付いて来てしまっている。それは煩わしいだけで、要らないものだ。
誤算だった、と思う。
もっと割り切った付き合いができるものと思っていた。恋なんてものとは一番遠い所に居るだろう、と。
ところが。ウソップにまで気付かれてしまう様では。
「何で俺に声掛けた」
事後の一服中、掠れた声でゾロが言った。
「何が?」
気怠いのを隠さず、問う。
「結局、誰でも良いんだろ? 処理さえ出来れば」
ああ、そういう事。
「まあな。でもお前、強そうだし、巧そうだし?」
ゾロは嫌な事を聞いた様な顔をした。褒めてやってんのにな。
「実際強いし巧いし、満足してるぜ?」
重ねて言ってやる。
「そうかよ」
苦虫を噛み潰した様な顔で、ゾロは寝返りを打って俺に背を向けた。
煩わしい。
「なあ、行為だけ、愉しもうぜ?」
ゾロの綺麗な背中に指を這わせながら、俺は提案した。ゾロは歪めた顔をこちらに向けた。筋肉の溝を辿っていた俺の指が押し潰されそうになり、指先は熱から離れる。
「お前がそうでも、俺は、…」
言い淀むゾロに、自然、眉が寄り、声が尖る。
「何だよ」
「お前は…行為だけ愉しんどけ」
苦々しい顔で言ったゾロは、俺の指から煙草を抜き取ると灰皿で押し消した。それが不満だと知らせる為に、口中に残っていた紫煙を顔に吹き掛けてやる。眉を顰めたゾロは、俺の手を握った。指と指を絡ませるやつ。それから俺の首筋に唇を落として、鎖骨へ、胸へ、と滑らせる。
酷く丁寧に扱われている。回を増す毎に、丁寧さも増している。
お前は、行為だけ、じゃ無い訳か。
そういうのは、煩わしい。
お互い男だし、欲の解放にそういうのは要らねえだろ? もっと乱暴にすれば良いんだ、もっと好き勝手に。お互い、自分の欲だけ追求してれば良いだろ? 相手が良くなってこそ、なんて幻想だろ? 心の充足が必要なんて、御伽話だろ?
散々やった後でも、どんなに煩わしくても、そうされてしまえばまた欲は呆気なく擡げる。
煩わしい。
潮時だ。
20130225,0226,0319,0320
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