『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
*****
コックの口が半開きだ。
しきりに鼻の頭に皺を寄せては鼻水を啜り、唇をぺろりと舐めている。
舐めた直後の唇はぬらりとてかり、直ぐに乾いて、ぷつりと針を刺せば、ぱんと破裂しそうに引き攣れる。
「風邪でもひいたか?」
「あー。そうかも。口ん中が、不味ぃ」
苦々し気な顔で言うコックに近付き、口に唇をつけて、舌を入れて、口の中を、舐めた。
「別に、不味くねぇ」
コックが、ぽかんとした顔で俺を見ている。きっと、俺の行動が突然で意外だったからだろう。
「おま、なに、え、今、え、」
「ちゃんと言えよ」
俺は言いながら、コックの乾いて引き攣れた唇を親指の腹で撫でる。俺の指の腹なんて皮膚が分厚くて固いから、いちいち突っ掛かって、滑らかに動かない。
滑らかに、したい。
俺はもう一度、コックの口に唇をつけた。今度は唾液をたっぷり注いで、唇にも塗り付けた。舌で。たっぷり。
コックはまだ呆然としたままで、息をするのも忘れている様だから、俺の注いだ唾液はコックの口の端から垂れた。
それを舐め取り、またコックの口に戻る。
どんどんヒートしてきた。
コックの舌を搦め捕るのに夢中になった。
ちゅう、と一際強く吸うと、コックは痛かったのか、正気に戻り、俺を突き放した。
「な、に、」
コックの瞳が、揺れている。
言いたい事は、分かる。抗議だろ? だがそんなもの、聞いてやる気は無い。
「不味くねぇよ」
突き放された距離を一気に詰め、再び口をつける。
コックの唾液をじゅう、と吸い取り、口を離して、俺の唇を濡らしたそれを、見せつける様に舐めた。
「極上だ」
そう言ってからまた口をつけようとした俺を、コックの腕が阻んだ。
「てめ、ふざけ、ん、な」
「ふざけてねぇよ」
ふざけてなんかない。衝動に突き動かされたのは確かだが、至極真面目だ。
「ふざけてねえ」
俺はもう一度言って、その場から離れた。
後はてめえで考えやがれ。
俺も、考えなきゃならねえ。どうして、こんな衝動が湧いたのか。コックの口の味を、知りたいなどと思ったのか。
——違うだろ、ごまかしてんじゃねえよ。どうしてコックにキスしたいと思ったのか、だ。
——どうして、じゃねえよ。答えなんて、一つだろ。
——認めちまえ。
どんなに馬鹿げた衝動でも、この身から出た、至極真面目な思いだ。
ふざけてなんか、ない。
20121109,20130107
PR
この記事にコメントする
カレンダー
アーカイブ
ブログ内検索
最新記事
プロフィール
HN:
utae
性別:
女性
手書きブログ
リンク
忍者カウンター
忍者アナライズ
P R