『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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一日の仕事を終え、就寝しようと男部屋へ向かうサンジを捕まえたゾロは、腰の得物に手を掛けて言った。
「和道は、元来大人しい刀だ、鬼徹みてェに、じゃじゃ馬じゃねェ。芯の通った、イイオンナ、なんだよ」
「てめェが刀ァ、レディに喩えるなんて気の利いた真似するたァなァ?」
茶化したサンジを、ゾロは受け流した。
「本来の持ち主に、似てる」
そっと瞼を伏せて白い鞘を撫でたゾロの手は、ぞっとする程優しかった。
サンジはそんな感慨を抱いた自分に、ぞっとした。
「こいつが、俺に言ったんだ」
サンジの目を見るゾロの眼差しに、負けられねェ、とサンジは根拠も無く思う。
「何て」
「てめェだ、って」
サンジは背筋を這う悪寒めいたものに、眉を顰めた。
「何が、俺だって?」
「…さァな?」
ゾロは和道を撫でていた右手を、す、と差し出し、サンジの左頬に当てた。その手はそのまま頬を滑り、長く伸びた髪に分け入る。後頭部の丸みに沿った手に引き寄せられ、サンジの鼻はゾロのそれと触れ合うばかりの距離になった。
「こういう事じゃねェの?」
ゾロは一度、サンジの口元に視線を落としてから、サンジの目を睨みつける様にして言うと、再び瞼を落としながらゆっくりと唇を近付けた。
触れる直前、動きを止めたが、サンジは依然動かない。首を傾け押し付けた唇で、ゾロは柔らかな肉を感じた。
一際薄い皮膚同士の接触に、ゾロの背筋は甘く痺れる。粘膜に触れたいと逸る一方、右腰の和道は「それでいい」とでも言う様に、ゾロの心を不思議と凪がせた。
傾けた首の角度で、柔らかな唇の肉を押す。
これ以上押せない所で和道に「そこまで」と制止されたた気がして、ゾロはゆっくり頭を戻した。
薄い皮膚の離れ具合がいかにも名残惜しげで、ゾロはゆっくり瞼を上げた。交差する様にサンジの瞼が落ちる。
サンジの傾けられた首と薄く開かれた唇に、ゾロが和道にお伺いを立てる理は、もう無かった。
20140410,0821
*間にもうちょっと何かあっても良いと思うけども。
*『白鞘』は「鞘の色が白」という意味ではない、と知り、『白い鞘』『和道』に直しました。(20150201)
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