『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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utaeさんには「小さな嘘をついた」で始まり、「その言葉を飲み込んだ」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば5ツイート(700字)以内でお願いします。 #書き出しと終わり https://shindanmaker.com/801664
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小さな嘘をついた。
「なんでそんなに突っかかるのよ」
いつもの諍いを見咎めたナミが、いとも簡単に奴を退かせて後、俺にこっそり問うたのに「突っかかってねえ」と答えたのだ。ナミは心底呆れた顔をした。
「別にいいけど」
あんまり仲良くされても、気持ち悪いし。
小さく付け加えらえれたのは、聞き取れなかったことにした。
全くの同意と、やはりそうなのかと落胆する気持ち、半々だった。
初っ端から奴の言動には苛々させられた。そんなものは、触れるもの全てに苛立ちを感じた思春期の頃にほんの少し経験しただけだ。自分の心一つ律せない未熟さを、奴は折に触れて突きつけてくる。苛立ちの理由の一つだ。
「それをもたらすのが何故彼なのか」
唐突に切り出した声に目を向けると、ナミに傅く奴から俺に視線を移動させている最中のロビンは訳知り顔で言う。
「考えてみたことはある?」
「なんの話だ」
低く、しかし過剰な威嚇と取られては答えを知っていると白状したのも同じだ、なるべく何気なさを装って返す。
それには意味のあるのだかないのだか分からない微笑みを返されてしまった。
知っているなら対処法を教えて欲しい、とは幾ら何でも言えない。
「俺が何したってんだよ」
あまりに俺好みの夜食と一緒に差し出された言葉は、思いの外柔らかかった。だからうっかり口をついた。
「本当は」
二の句を継げずにいる俺に、奴は鸚鵡返しに問うた。
「本当は?」
言えるわけねえ。その先の『本当』なんて。お前のことが気になってどうしようもねえ、などと。気になって知りたくて、しかしそんなこと言えるわけなくて苛立ちが募るのだ、などと。
「なんでもねえ!」
と腹立ち紛れに見せかけて、俺は叫び、『本当』の、その言葉を飲み込んだ。
20190408,0424,0429
*お題お借りしました。
できなくて、709字になりました。
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