silver 2014/07/31__00:00

＊おっさんばんざい

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　こいつも歳をとったなと思うのは、ベッドの中だ。随分ゆっくりと出来る様になったものだ。まあお互い様か。俺もゆっくりで感じられる様になった。若い頃は、そりゃあもうガツガツと余裕もへったくれもなかったもんだが。今や挿入だって必ずしも必要ではない。時には放出すら。ただこうして抱き合うだけで、満たされる思いがあるだなんて。若い頃には思いもしなかった。

「なあなあ、こんな事してるとさ、俺、まるでお前の体だけじゃなくて、お前丸ごとが好きみてェだな？」
　腕の中で見上げて言うと、満足げな顔をしていたのが眉間に皺を寄せる。
「違ェってのか」
　俺は思わず笑っちまう。
「違くねェよ」
　若い頃より幾分弛んだ首筋に頬を擦り寄せれば、満足げな息を漏らす。こういう単純な所はちっとも変わらない。可愛いマリモちゃんのままだ。

　お互い歳はとったけれど。
　ガツガツとした挿入で放出したい時だって、無い訳じゃねェ、よな？　例えば、若い頃を思い出しちゃったりした今、とか。

　モゾモゾと体を動かして、ゾロの寝間着の下に手を忍び込ませる。抱擁で充分あったまった手は、それでもゾロの脇腹を温かく感じる。そっと腰まで撫で下ろして、下穿きのウエストに指を掛ける。脚を絡ませ、熱を持ち始めた股間を擦り付けたり。
「体だけじゃ、ねェんだろ？」
　笑いをこらえたゾロの声。余裕ぶりやがって。お前もその気になってるって、密着してんだ、分かってんだぜ。
「体も、だ」

　お互い歳をとったなと思うのは、ベッドの中だ。幾分弛んだ肉や肌。減じた激しさと回数。それでも、得られる満足。

　あと、テクニックな。

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20140728,0730