『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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軽い倦怠感とどうしようもない幸福感で畳の上をごろごろする。腕の中には手に入れたばかりの幸せ。
「布団、敷くか」
名残惜しいが明日も仕事だ。同じ転がるんでも畳よりは布団の方がマシだろう、仮令それが男二人には狭くとも。
「ん」
軽く首肯いて起き上がったサンジは、卓袱台の上にそのままだったケーキとコーヒーを片付ける。
「残りは朝飯な?」
夜明けのコーヒー、なんて慣用句みたいな言い回しが思い浮かんで、内心赤面した。
「何時に起きる?」
押入れから布団を出しながら訊く。台所から食器を洗う音と共に声が聞こえる。
「一旦帰りてぇから…シャワー浴びて着替えんだろ、三十分…一時間、んー…六時かなぁ。お前は?」
「いつもは七時だけど、コーヒー淹れるから六時」
コーヒーは、毎朝淹れている。明日は、お前と二人で飲む為に、淹れるんだ。分かってもらえるだろうか。
「じゃあ、それいただいてから帰ろう」
手を拭きながら戻って来たサンジが笑顔で言う。
理解された喜びに、顔が綻ぶ。サンジが、へへ、と笑って、はにかむ様に言う。
「夜明けのコーヒー、だ」
ああもうこいつ堪んねぇ。
やっぱり好きなのだ、と思う。
失えない、と思った自分は、間違っていなかった。
電気を消して、二人で一つの布団に包まって。
「なぁ、準備、って…」
「んー」
サンジは俺の肩口に額を擦り付けながら、寝入る直前のような声を出した。
「寝たのか…?」
「んー」
深い息が、肩先に掛かる。
まあ、今じゃなくても良いか。
これから、いくらでも話す機会はあるのだ。
俺のTシャツを着て寝息を立てるサンジを抱き締めて、眠りに落ちる。
良い誕生日だった。
20131119,1127,1203,1226
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