『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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押し殺した気配を、感じ取れる様になってしまった。
どんな悪態を吐かれようとも、どんなに足蹴にされようとも。
コックの気配が手に取る様に分かってしまう。
こいつは俺に、惚れている。
押し殺して隠し果せていると、高を括るその胸中で、俺を。
俺を組敷きたいのか俺に組敷かれたいのかは分からないが、そういう類いの。
悪くない気分だ。
どうせなら俺が組敷きたい。
そこまで思って、だから高笑いしたい気分なのかと、それまで自分の思いに気付かなかった自分に苦笑する。
気付いてしまったのだ、どうにかしたら良い。
背を向けていたコックとの距離を、一息に詰める。
振り向きざま突然現れた俺に、コックは目を剥いた。
仰け反った頭に左手を、撓んだ腰に右手を添え、体を密着させる。
「何のつもりだ」
「てめえの望み通りだろ」
「俺が何を望んでるって?」
「てめえの胸に訊けよ」
至近距離で交わされる言葉は、湿った呼気をも運ぶ。
それが撫でた所から、肌が粟立つ様に思った。
「全部、俺の所為にしようって?」
コックの中指が、俺のこめかみを擦った。
存外厚く荒れた皮膚が障る。
コックの眼光が強まり、障る。俺の気に障って止まない、だからこそ、組敷きたいと、望むのだと。痛感させる、その光。
「俺は俺の望む通り動く」
「へえ」
コックの掌全体が、俺の頬を撫でる。
「お前が、これを望んでるのか」
コックは不自然なポーズで、俺の手の甲を、それぞれ撫で上げた。
「全部俺の所為じゃ、てめえも業腹だろう?」
俺は口角を上げて笑って見せる。同じ表情をして見せたコックが、掌に力を入れた。
「勿論俺だって、俺の望む通りに動くさ」
更に密着する体。
俺は俺の望む通りに。
コックはコックの望む通りに。
その結果が同じ事だと、知る。それは、喜び。
20140218,0219
*見聞色の萌芽ですよねぇ。
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