『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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マリモの様子がオカシイ。
食事だ、と踵落しで目覚めさせたマリモが、体を起こしたので踵を返すと、ボトムの裾を引っ張られた。
転ぶ程の事ではないが、スムーズな歩行を妨げられて、当然不愉快になった俺は動かないその脚を軸にして後回し蹴りを喰らわせた。ぐぅ、とマリモの呻く声が聞こえて、俺の脚は自由になった。
「何してんだよテメェ」
「…何でもねぇ」
踞ったままのマリモを置いてラウンジに戻る。程なくして現れたマリモは、いつもと何ら変わりなかった。
鍛錬に励むマリモにおやつを差し入れてやって、残さず食え、とアドバイスしてやってから踵を返すと、上着の裾を引っ張られた。
転ぶ程の事ではないが、スムーズな歩行を妨げられて、当然不愉快になった俺はそのまま片足を天に向けて上げると、上着の裾を拘束する忌々しい手を目がけて一気に振り下ろした。
「何すんだよテメェ」
「…何でもねぇよ」
甲板をびたん、と大きな音を立てて叩く事になった己の手を軽く振りながら、マリモは逆の手をドリンクに伸ばしていた。
見張り番のマリモに夜食を届けてやって、展望台から下りようとすると、袖口を引っ張られた。
落ちる程の事ではないが、スムーズな体の移行を妨げられて、当然不愉快になった俺は自由になる方の腕を軸に体を浮き上げると、展望台に降り立った。
「何しやがるテメェ」
「…何も」
口籠って視線を逸らしたマリモに、俺の堪忍袋の緒が切れた。大して長くも丈夫でもない緒である自覚はあるが、今回は大分耐えたと思う。もう良いだろう。仏の顔も三度まで。俺は仏じゃないんだから一度でぶち切れても文句は無い筈だ。
「何なんだよテメェは! ちょいちょいちょいちょい引っ張りやがって! 危ねぇだろこのクソマリモ!」
一気にがなり立てた俺に、あろう事かマリモは反論を試みた。
「しょうがねぇだろ! 気になんだよ! 引っ張りてぇんだよ!」
逆ギレである。
しかも内容がオカシイ。
俺は毒気を抜かれた。
マリモの言った事を反芻してみれば、よくよくオカシイ。
気になる、って、何?
マリモは、怒鳴った後、フイとそっぽを向いた。よくよく見れば、その頬は赤い。
何コイツ、照れてんの?
それは俺を多いに慌てさせた。その場に留まっては居られないくらいに。
俺はひらりと展望台から飛び降りると、一目散に男部屋に入った。
追って来られたらどうしようと思ったが、船の上、逃げる場所など無いに等しい。
しかしマリモは見張り番の任を全うする事にしたらしく、追ってなど来なかった。
頭から被った毛布の下、俺は朝までどきどきする羽目に陥った。
翌日からも、マリモの奇行は続いた。
僅かな接触の後、俺が離れようとすると服の裾を掴んで引っ張る。
十回に一遍は、俺も立ち止まってやった。
それが日を追うにつれ、五回に一遍となり、三回に一遍となった。
その掴み方は日を追うにつれ大胆になり、服から手首へ、肩から体へ、と触れる面積が増えていった。
ついに俺は大人しくマリモに捕まってやる様になり、今俺は大人しくマリモに抱き締められている。
とんだ奇行だ。
20121007,1027
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