最上級の睦言を 2 2014/02/06__00:00

＊2月5日付『最上級の睦言を』サンジサイド

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　俺をヨくしてくれる棒。
　お前をヨくしてやれる穴。
　それに何の不満があるんだ。
　互いの満足が重なれば、二人の満足になるだろう？

　暗闇でなら、どんな嘘でも吐いてやれる。

「てめぇは俺の、何が欲しいの」
　言葉を失って腰を振るゾロに、畳み掛ける。
「穴さえあれば、良いだろう？」
　恐らく、お前が望んでいるとお前が思っている物、似合わない睦言を繰り出すほどの。それは形すら無い、不確かな物。お前、そんな物。掴んでる余裕なんて無いだろう？
　お前の手が掴むのは、その刀と、世界一。
　それだけで、手一杯だろうが。
　零れ落ちる物全部俺に注ぎ込んで、お前は野望だけを見ろ。


　お前の口から漏れ出る睦言は、俺には過ぎたる毒なんだぜ、ゾロ。
　縋って全てを捨てたくなって。
　そうして捨てられでもしたら？
　臆病者なんだ。許してくれよ。精々ヨくしてやるからさ。
　互いに快楽貪って、それが全てで良いだろう？
　欲張りなんだ。許してくれよ。お前が手に掴む物、僅かにでもその足しになりたいんだ。

　全て掴んだ暁に。それでもまだ、お前がそれを望むなら。もう一度聞かせてくれよ、最上級の睦言を。
　暗闇じゃないそこでなら、きっと嘘なんか吐けないから。

　それまではまだ、棒と穴のままで居る。

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20140205

＊1月16日付『派閥』の二人かも知れないな。暫く経って後の。