『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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給湯室で、昨晩の喜びを噛み締めていた。そろそろ来る時間だろうと思うのだ。朝別れ際、今日の約束はしなかった。でもやっぱり会いたいと、思ってしまったから。
我ながら、我慢が利かないのに呆れる。
聞きそびれてしまった『準備』について、知りたい。今夜にでも聞いて、次は万全で——。全く、我慢の利かない。
「ロロノア君、ここで良くさぼってるんだって?」
にやけた声が背後からした。
「休憩です、ポートガス課長」
親会社から出向してきたばかりの、歳若い上司。
「エース、で良いよ。休憩中なんだろ?」
親会社のエリートという触込みだ、仕事は出来るんだろうし、見た目も良い。人当たりも良くて、独身。どうりで女共がきゃあきゃあ騒いで煩い。
「女の子達がさぁ『ロロノアさんは裏のビルの金髪さんに夢中なんですよ』なんて言うんだよ。それじゃあ御尊顔拝見しとかなきゃ、と思って」
「…そんなんじゃ、ありません…」
「お、口籠った。さぞや美人なんだろうねぇ?」
「そんなんじゃない、って…」
見せたくない。見せない方が良い。そう思ってどう追い出そうか、一緒にここを出れば良いんじゃないかと実行に移そうとした時、タイミング悪く向こうの給湯室の扉が開いた。
扉をくぐった金髪——サンジが目を見開く。そんな驚く事無いだろ、確かにここに男と二人で居た事なんて無いけど。
「サンジ?」
呟かれた名前は確かに俺の、恋人になったばかりの男のものだ。
どうしてこいつが、俺が昨日知ったばかりのあいつの名前を知っている?
混乱の中で見たエースは、ゆっくりと破顔した。見開かれていた目が、優しい、とても大事な物を慈しむような光を帯びていく。駆け寄った窓を開き、叫んだ。
「サンジ!」
「エース…」
サンジの口が、確かにそう動いた。
サンジの目は見開かれたまま、俺の事なんて、見ちゃいなかった。
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20131113,1114,1118,1119
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