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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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6月4日付『』 6月19日付『髪 2』 6月20日付『髪 3』続き

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 俺が僅かに怯んだのを的確に理解したらしいゾロは、俺の頭を掴んでいた両腕に力を込めた。
 引っ張られる。
 顔面がぶつかる直前、「嫌じゃねぇだろ?」と、余裕の無い声が聞こえた。
 その意味を理解する前に、顔面はぶつかった。唇と唇が。

 ゾロの唇は思うより柔らかだった。

 互いの頭を捧げ持ったまま、触れて離れた唇でゾロは言った。
「柔らけぇな」
 その声で俺は我に返った。
「てめ、何して」
「嫌じゃねぇだろ?」
 と再び声が、今度はやや余裕を持って近付いた。
「ん」
 ちゃんと返事する前に、唇は再びぶつかり、今度は舌まで絡む様な、つまりは明確なキスが、互いの髪をくしゃくしゃにしながら続いた。
 それは嫌じゃねぇ、どころか、寧ろ好きで。

 好きで。



 それからもゾロは俺の髪を触る。
 特に風呂に入る前がお気に入りなのも、相変わらず。
 それから鼻先を髪の中に突っ込んで匂いを堪能し、それから、キスをする。
 今では髪を触るのより余程熱心だ。
 ゾロの手は俺の髪を離れ、頬を、項を、肩を、背を、撫でる様になり、遂にその手は服の中に侵入し、普通触られる事の無い素肌に直接触れる様になった。

「嫌じゃねぇだろ?」
 と、時折、不安げな声で、時には、傲慢ともとれる声で、言いながら。
 その度俺は、「嫌じゃねぇ、寧ろ」と思う。

 その先を今日こそ声に出そうと決心して「好きだ」と言ったら、同時にゾロの声で「好きだ」と聞こえた。
 ゾロは、信じられないものを見た様な顔をしている。

 俺は紅潮した顔でもう一度言う。
「好きだ」
 そして紅潮したゾロの放つ声が「好きだ」と告げるのに、猶一層頬を染めるのだ。



20130614,0615

 バカップル出来上がり。
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