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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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6月4日付『』 6月19日付『髪 2』続き

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 今夜も、ゾロは俺の髪を触る。
 毛束を一束、掴んでは離し、指を櫛の様に差し入れて、握ったり離したり。
 その上鼻先を突っ込んで、どうやら匂いを嗅いでいる。

「臭くねぇ?」
「臭くねぇ」
「でもよう、汗もかいてるし、油の匂いとか、煙草の匂いとか、いろいろすんだろ?」
「全部てめぇの匂いだ。悪くねぇ」
 髪を触られる以上の紅潮を頬に感じる。
 何言ってんだこいつ。
 俺の匂いが、悪くねぇ、だと?

 ゾロは鼻先を頭皮に擦り付ける様にして、どうやら俺の匂いとやらを、肺に入れている。

「…変態」
 そう悪態吐くしか思い付かない。
「てめぇも、嫌じゃねぇんだろ?」
 そう言われてしまうと、返す言葉が無い。図星だからだ。嫌じゃない、どころか、寧ろ好きだ。
 見透かされたみたいで悔しくなった。頭蓋骨に直接響くゾロの声に、どうにかなってしまいそうで腹立たしかった。

「俺にも触らせろ」
 言うなりゾロの頭に指を差し入れた。

 ゾロの髪は思うより柔らかだった。

 互いの頭を捧げ持つ、変な体勢で、ゾロの鼻先は俺の頭から離れた。
 同じ高さの目線で見たゾロの頬が、紅潮している。
 それを見たら、俺も更に顔に血が集まった。
 少し視線を逸らして、わしゃわしゃとゾロの髪を掻き混ぜる。ゾロも、同じくした。
 何秒経ったのか、いつまでこれを続けるのか疑問に思った頃、ゾロの視線を間近に感じた。恐る恐るそちらに視線を向けると(歓迎出来る様なものではない気がしたのだ)、ちょっとどうかと思う様なゾロの顔が、俺を必死に見ていた。
 即ち、ある種の、詰まる所、欲情した雄の様な…えろい。男が男に向ける顔じゃない。
 お前、男だろ? 俺、男なんだけど?



20130614,0615
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