『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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深夜のラウンジは、そこの主だけのものだ。サンジと二人きりになりたければ、その時その場に行けば良い。
ロビンは明確な目的を持って、そこを訪れた。
ロビンの訪問を喜んだサンジは、ロビンに着席を促しコーヒーを振る舞った。
ロビンは極上のコーヒーを愉しみながら、タイミングを計っていた。そして、サンジの手が空いたその時、目的を果たそうと動いた。
ロビンはシャツのボタンを外すと、肩から布を落とした。
サンジは、困った様な笑顔を向けた。
「ロビンちゃん、そんな事、しなくても良いんだよ?」
「お嫌い?」
「大好きさ」
間髪入れない返事に笑いそうになるのを隠して、ロビンは問うた。
「私じゃ、不足?」
「お釣りだけで一生暮らせちゃうよ」
「だったら」
猶も片肌を脱ごうとするロビンに、サンジは言った。
「あんまり見縊らないで欲しいな、この船を」
小首を傾げたロビンに、サンジは言う。
「この船の誰も、ロビンちゃんを傷付けたりしないよ。体を差し出す必要なんか、無い」
ロビンは、ふ、と鼻で嗤った。
「あなたは、女に夢を見過ぎだわ。大人の女には、ちゃんと体の欲求もあるのよ?」
サンジは眉をひそめた。
「いいや。俺の事も見縊ってもらっちゃ困るよ?」
咥え煙草の口の端から器用に煙を吐き出して、サンジは言った。
「それが欲求なのか打算なのか、分からない程濁った目はしてないつもり」
二人の間に、紫煙と沈黙が流れた。
「俺が今、断腸の思いなのは分かる?」
顔を歪めて煙草を灰皿で揉み消したサンジは、正確に“断腸の思い”を表現していた。
「おやすみ、ロビンちゃん。こんな事、二度としちゃ駄目だよ?」
サンジは椅子の背凭れに掛けていた自身のジャケットをロビンの肩に羽織らせた。
「男の理性程アテにならないものは無いんだ。次は、本能に従っていただいちゃうから」
そう言いながらロビンの頭に軽く唇を落とすと、サンジは振り返らずにラウンジを出て行った。
大人振った科白、大人振った仕草。二十歳にも満たない男の子なのに。
ロビンは可笑しくて、くすくすと笑った。涙が流れるまで。
それから、煙草の匂いの染み付いたジャケットに、その涙を染み込ませた。
20130212-0214
時々、格好良いサンジ君を書きたくなります。
そうすると、お相手はロビンちゃんしか居ないんだなあ…
(格好良いサンジ君になってるかどうかはまた別の話として。)
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