『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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*現代パラレル
*ゾロが生まれて以来の幼馴染。当時サンジは小学一年生。詳細な設定は未決定、本編は未だちゃんと書いてない。なのに番外編の様な話(それも人が死ぬ)。
*この時点でゾロは高校生。サンジに片思いしており、それはサンジも知っている。
*中途半端ですが、抱えててもどうにもなりそうにないので吐き出します。転がれ!
*ゾロが生まれて以来の幼馴染。当時サンジは小学一年生。詳細な設定は未決定、本編は未だちゃんと書いてない。なのに番外編の様な話(それも人が死ぬ)。
*この時点でゾロは高校生。サンジに片思いしており、それはサンジも知っている。
*中途半端ですが、抱えててもどうにもなりそうにないので吐き出します。転がれ!
*****
近所の男が死んだ。サンジとは歳も近くて、仲が良かった。ゾロも知っている男だ。快活で、健康そのものみたいな男だったが、人は、死ぬ時は死ぬ。呆気なく。ゾロはそれを知っていたから、若かったのにと嘆くのは違うと思った。ただ、それまで居た、今後も居るのが当然だと思っていた人間が、突如として居なくなる事は、狡い、と思う。置いてけぼりにされる気分は、嫌なものだ。
サンジは似合わない礼服で、ゾロは学ランの詰襟を一番上まで閉めて、告別式に参列した。人好きのする男だった。多数の参列者は一様に目を赤くし、洟を啜っていたから、外の世界でも人望厚かったのだろう。その日の太陽は、ぎらぎらと輝いていた。
「海、見てぇな」
散会後、サンジは傍らのゾロに聞かせるでも無く言った。
「行こうぜ。どっちだ」
煙草を咥えても居ないサンジに逆らう気は、ゾロには無かった。
「あっち」
サンジはゾロの袖を摘んで、引っ張って行った。
随分と口数が少ないサンジに逆らう気は、ゾロには無かった。
ゾロは腕を引かれたまま、サンジの肩先を見ながら歩いた。
不自然に浮いた掌で、学ランの袖を摘むサンジの指を握り込めればどれだけ良いか、と思いながら歩いた。
潮の香りを頼りに、見晴らしの良さそうな方角へ15分程歩いて、海が見えた。実際にはサンジが、記憶の中の地図に沿って歩いたのだと、ゾロは知らない。
サンジは指を離し、ゾロはサンジの隣に並んだ。
「俺さぁ…」
眼前に広がる赤い海を見ながら、サンジが言った。
「好きだったんだ」
「ああ」
誰を、とは訊かない。だった、と過去形で言う。ならば、そう返すしか無いではないか。
ゾロにとって一つも面白い話では無いが、聞きたくないと切り捨てるのはいかにもガキ臭くてみっともなく、憚られた。
いかにガキであろうとも、サンジの前では、一端の男でありたかった。サンジにだけは、そう思われたかった。そんな気概こそガキ臭いのだと、分からない程度にゾロはガキだった。
「俺も愛されてんのは分かってて」
「ああ」
「だけどどうこうなれる様なもんでもないし」
「ああ」
「友情に毛が生えたみてぇなモンだったかも知れねぇけど」
「ああ」
「それでも」
「ああ」
「好きだったんだ」
海は紫になっていた。
「酔った勢いでさ」
「ああ」
「一遍だけ、さ」
「ああ」
「キスした」
「俺に言うな」
言った直後の、眉を顰めて苦虫を噛み潰した様な顔に、不本意ながら呟いてしまった、というのが有り有りと見て取れて、サンジは少しだけ嬉しくなった。ゾロは、年相応のガキ臭さで俺を受け止めてくれる。残りは、悪い事したな、という後悔。
ゾロの気持ちを知っていて言う事では無かった。けれど、吐き出さなければどうにかなってしまいそうだったし、ゾロ以外には聞かせたく無かった。
「昔の話だ」
「分かってる」
「泣けば良いんだ」
黒くなった海を見ながら、ゾロは言った。
「んー…」
あいつは俺の笑った顔が好きだって言ってたから。
そう言ったらゾロはまた「俺に言うな」って言うかな。
ゾロを傷付けたくない気持ち半分、二人だけの思い出を仮令ゾロにだって教えてやりたくない気持ち半分、サンジは胸に秘めようと思った。
「もう、誰にも見えねぇ」
「ん…」
結局サンジは泣かなかった。泣いても何も戻らない。
戻って欲しいたった一つが戻らないなら、何も戻らなくて良い。
好きだったという気持ちも、失ったという事実も、抱えたままで。
奴の事が好きだったのなら。酔った勢いとは言え、たった一遍とは言え、キス出来たのなら。
お前が男で、俺も男だって、そんなの関係ないじゃんか。
馬鹿だな。俺に望み持たせてどうすんだよ。そりゃ、諦めるつもりなんて無い。けど。
もう奴は居ないんだ。死んだ人間には勝てない? 馬鹿言え。生きてなきゃ、駄目だろ。生きてて、こそ。
死んだ男を悼むのに、海が見たいと言ったサンジは泣くでもなく、自分が傍にいる事を許した。
サンジにすらまだ分からないその意味は、ゾロにもまだ分からない。
死んだ男を悼みながら、ゾロは、表情の分からないサンジ越しに、陽の沈んだ海を眺めていた。
20130613,0614,0707,0912
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