『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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ふぎゃあ…ぎゃあ…
赤ん坊が目を覚ました。この泣き方は、腹が減ったか。哺乳瓶に粉ミルクと白湯を入れて振る。溶けたら湯冷まし。手首に一滴垂らして温度を見る。まだちっと熱いかな。赤ん坊の視線は哺乳瓶に釘付けだ。
「まっ、まっ」
赤ん坊は俺に必死で手を伸ばす。ぷくぷくとした五指を懸命に伸ばす。あれに触れればしっとりとして、ぎゅうと握り込まれる。それを思うと、つい頬が弛む。
「赤ちゃんはサンジ君の事、ママ、って呼ぶのね」
頬を弛ませたナミさんがおかしな事を言った。
「ママって…ナミさん、それお母さんって意味?」
「そうよ。この子、サンジ君の事、お母さんだと思ってるのね」
「いやあ、いくらなんでもそれは…。ママ、じゃなくて、まんま、じゃねえのかな。俺が飯やってるから」
小さい手に、適温になった哺乳瓶を握らせてやる。そうは言っても握れやしないから、赤ん坊の手は添うだけ。ぺたりと吸盤みたいに引っ付けて引き寄せようとするが、まだそこまでの力は無い。必死で首を伸ばして、乳首に口を寄せていく。なんだかひょっとこみたいで可笑しい。
ベッドに寝かせたまま哺乳瓶を持ってやるだけの授乳を楽しんでいると、ゾロが来た。
「おーおー、すげえ食欲だな」
「お前暇なら哺乳瓶持っててやれよ、飲み終わったらゲップな」
「俺もなんか飲みてえんだけど」
「水持ってきてやるから、ほれ」
俺は赤ん坊だけにかまけても居られない。ゾロにバトンタッチして、ジョッキに冷たいレモン水を入れてやる。ゾロは右手に持った哺乳瓶を動かさないように、左手でジョッキを持って飲んだ。案外器用だ。
二人同時に飲み終わり、ぷはあ、と息を吐く。哺乳瓶とジョッキをテーブルに置いたゾロは赤ん坊を抱き上げ、肩にもたれさせて背中を軽く叩く。けふ、と可愛らしいゲップが出れば、赤ん坊はゾロの肩をぺちぺち叩いて遊んでいる。
「ぱっ、ぱっ」
ゾロは赤ん坊を片手で軽々と抱えたまま、好きにさせている。
「ゾロはパパなのね」
ナミさんなんで今日はそんなおかしな事ばかり言うの。
俺は何も聞こえてない振りで、洗い物に精を出した。
20150910
*ゾロは満更でもない顔をしている。
*叩いていて遊んでいる→叩いて遊んでいる に直しました。0922
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