『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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耳の後ろで健やかな寝息が聞こえる。
ああ、そういえば、ゾロの肉布団で寝てしまったのだった。
なかなか良い気分だった、とサンジは思い出す。
どうやら、朝はまだ先のようだ。もう少し、この温もりに身を委ねているのも良いかも知れない。
サンジはゾロ相手に滅多に無い穏やかな気持ちを持った自分をくすぐったく思った。
そうして居心地の良いポジションを探って体を動かすと、腰の辺りに、ごり、と、何か固いけれども柔らかい、不思議な感触の熱が当たった。
これはひょっとすると。いや、ひょっとしなくてもこの位置は。
「何おっ勃ててやがるっ!」
思わず怒鳴ったサンジに、ゾロは「ああ?」と間抜けな声を出して半分目を覚ました。
サンジはすぐさま離れようと藻掻いたが、ゾロの腕ががっちり腹に回されていて、退く事が出来ない。
「離せよっ!」
サンジが藻掻けば、臀部がゾロの勃ち上がったソレを緩く刺激し、ゾロを堪らない気分にさせる。
完全に目を覚ましたゾロはもたらされる快感に、サンジが何を喚いているのかを理解した。
「しょうがねぇだろ。てめぇは朝勃ちしねぇのかよ」
腹をホールドしていた腕を下にずらし、サンジのソレを鷲掴む。
「うおっ」
サンジが慌てて身を捩る。すると当然ゾロのソレも刺激され、ゾロはもう我慢などしていられない気分になった。
そもそも、昨日の夜は相当我慢したのだ。それまでも相当我慢していたのだ。
サンジに、触れたかった。サンジを、自分のものにしたかった。
抱き込んで、その腕の中で眠らせて、時々こんな風に居られれば良いと、それで満足しようと自分に言い聞かせて。
まだ夜も明けていない。せめて一晩くらい、と望んで何が悪い。
サンジが暴れれば暴れる程、ゾロの欲望は引き出され、収まらない所まで来てしまった。
馬鹿だコイツは。そして欲望に引き摺られ、思うままに行動しようとしている自分も馬鹿だ。
馬鹿を承知で、ゾロはサンジの首筋に吸い付いた。
サンジは声にならない悲鳴を上げ、ますます暴れる。
「——サンジ」
ゾロは初めて、サンジの名を呼んだ。
サンジは動きを止めた。幻聴かと思った。けれどゾロの声で震える空気は、確かに首筋を揺らしている。
「——ゾロ?」
お前、本当にゾロか?
思えば昨夜からゾロはおかしかった。俺を優しく甘やかすような真似。俺を抱き込んで離さないで、俺の首筋に吸い付いて、俺の名前を呼んで。
これは本当にゾロだろうか?
サンジは混乱した。ゾロの手でやわやわと揉まれる局部もそれに拍車をかける。
やばいだろう、このままじゃ反応してしまう。
「てめぇ、いつまで触ってんだよ」
「いつまでって…途中で止めて良いのかよ?」
ああ——、とっくに反応していた!
一層混乱するサンジを、ゾロは組敷いた。正面から見下ろす。
「サンジ。俺は、お前が欲しい。——惚れてんだ」
真剣な声に、表情に、サンジの心は落ち着いた。放たれた言葉の意味を考える。
ゾロが、俺を、欲しい。ゾロが、俺に、惚れてる。
それは、サンジに不快感など与えなかった。昨夜眠りに落ちる直前を思い出す。あれは確かに幸福感だった。
ゾロにこうされるのが嫌じゃないのなら。ゾロがそう思っているのを嫌じゃないのなら。
俺は、ゾロに、惚れてる——。
真剣な中に透ける不安を、どうにかしてやりたい。
それが出来るのは、俺だけだ。
「いいぜ。お前に、やる」
ゾロが瞠目する。
こんな事しておいて。
サンジは、そんなゾロをおかしく思う。それはきっと、愛しいと同じ意味だ。
「その代わり、全部持ってけ。そんで、お前も全部寄越せ」
再び瞠った目をやんわりと細めたゾロの唇が、サンジの唇に落ちる。
「望むところだ」
幸せな夜が終わる。そして、幸せな朝が、日々が、やって来るんだろう。
20121019-
この二人、ひょっとすると『杞憂』(8月24日付‐)の二人じゃないかしら。
視点が入り乱れて、分かりにくいですかねーすみません。
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