忍者ブログ
『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

*現代パラレル

*サン誕までがゾロ誕だと聞いて
 2013年11月11日付『It's for you and me.』の続き
*(頑張ったんだけど、えろい気がしないんだけど)R-18です一応

拍手




 *****
      



 どちらを使うかは、ゾロに委ねられた。

 コンドームの使い方は、流石に知っている。男相手に必要になるとは知らなかったが。
 ローションは?
 つーか、ええと、尻の穴、だよな?

 ゾロは、得られるとは思ってもみなかったサンジとのキスにぼうっとしながら、それでも考えた。
 サンジは、セックス、と言った。それは男女の凸と凹を合わせるものだと思っていた。凸である男に恋した時点で、凸である自分はそういったものを諦めた。少なくとも、この恋心が消えるまでは、望めないものだと。
 男の凹ったら、尻の穴、だよな?
 そんなとこにあんなもの入れて、大丈夫なのか?

 口の端を濡れた感触が走る。はぁはぁと漏れる息が艶めかしい。体の芯がどうにも熱い、熱を逃せ、と体が訴える。

「いいのか?」
 漸く離した口で問うと、サンジは、は、と笑った。
「今更」
 ゾロのシャツの裾をボトムから引っ張り出しながら、サンジは言う。
「止めんなよ」

 サンジの顔は随分余裕が無かった。
 すっかり欲情したみたいな、顔。
 俺に。俺とのキスで。俺とのセックスを期待して。

「お前なんだよその顔」
 顔を上げたサンジが、余裕の無い顔を笑みに歪めて言ったので、ゾロは自分も相当切羽詰まった顔をしているのだと知った。

 ゾロの手が、サンジの裸の背を這う。滑らかな肌だ。しっかりした骨と筋肉。女とは全然違うのに、それに触れて喜びが与えられる事を、ゾロは少し不思議に思った。性的な興奮は、性別になんて準拠しないのだと、はっきり思い知った。

 ちゅ、ぷ、じゅ、と唇の間から音が漏れる。胸の奥がこそばゆい痛みを訴える。腰が動いて擦り付けようとする。凸に、凸を。
 手に入らないと思っていたサンジと、これからセックスをする。
 そう思うだけで、ゾロはうっとりとし、うっかりと、果てそうになった。
 気をしっかり持て。
 ゾロは丹田に力を入れた。サンジのベルトに手を掛ける。がちゃがちゃと音をさせて外そうと試みるが上手くいかない。対面する者のベルトを外すなど経験が無い。
「お前自分の外せよ、俺も自分で脱ぐから」
 サンジにやんわり手を退けられて、ゾロは少しつまらない気になった。
 別に、脱がすのが男のロマンだとか考えてる訳じゃない。全部見透かされているみたいで、少し、みっともないと思っただけだ。

 全身が、むずむずした。血液が身体中を全速力で駆け巡っているみたいだ。胸の奥が痒くて、掻き毟りたい。

 裸になっていくサンジから目を離さず、ゾロは自分も裸になった。
 中心の屹立した男の裸体は間抜けだと、ゾロは常々思っているが、それでも、サンジのそれは美しいと思った。
 充分とは言えない陽当たりでも、日中の陽は柔らかくそれを照らす。
 柔らかで無駄な肉とは無縁な、シンプルで美しいライン。
 武者振り付きたい。
 男が武者振り付きたいのは、柔らかで複雑なラインを描く無駄な肉だとばかり思っていた。
 切羽詰まったままの顔で眺めているのを、同じ様に余裕の無い顔でサンジが見詰め返したから、それを許されているのだと、今更の様に思って、ゾロはそれを実行に移した。
 同じ男であるサンジが、固い筋肉を纏った男に武者振り付かれて喜ぶものかと、考える必要は無かった。
 くれてやっても構わない、なんて口振りは素直じゃなくても、間抜けな体は一目瞭然に、興奮を示している。

 浮き出た鎖骨を鼻先で擦る。そうするゾロの頭を抱えたサンジの、動く肩甲骨を掌で確かめる。唇が肌に触れようと、急く。
 意外と発達した大胸筋を唇が這う。淡い色の中心を掠めると、ぷくりと立ち上がった。舌でなぞると、更に固くなる。吸い付くと、サンジは微かな声を漏らし、身震いした。
 ゾロは背に回した掌を、肩甲骨から背骨に這わせた。もう片方の掌は脇腹に。広背筋も腹斜筋も、見た目以上に発達している。
 こういうものに、自分が興奮するのだと、ゾロは初めて知った。しかし。
「ゾロ…」
 自分の名を呼ぶ頼りない声を聞いた時、それは間違いだと悟った。
「サンジ」
 名前を呼べば、許す視線が返る。
 サンジだから。
 昂る中心を扱いてやりたくなるのも、奥まった排泄腔に昂りを突き入れたくなるのも。
 くれると言うなら、貰う。

「俺が入れる」
 自分の耳に入った声が随分掠れて震えてもいる事に、ゾロは耳を塞ぎたい気分になりながら、ローションの蓋を開けた。
 自分の掌に垂らしてみる。
 粘度が高くひんやりとするそれを、サンジの体温が高くなっている場所に塗るのを躊躇して、掌の体温で温まるのを待った。
「ンな焦らすな」
 サンジの掠れて震えた声が耳に届いて、それは心震わす良いものだと思っていると、ローションのボトルをひったくられた。
 乱暴に扱われたボトルの口から、ローションが少々飛び出て、それがサンジの腹にかかる。とろりと垂れた液体が、臍に溜まった。
 サンジはころりと仰向けに転がり、片足を高く上げ、豪快に中身をぶちまけた。昂りを垂れ流れたローションが、窄まりまで濡らしていく。
「冷てっ」と一瞬身を竦ませたサンジが、両膝を立てて開いた。両腕も開いて、待っている。
「早く来い」
 配慮ってやつを解さないサンジの剛胆さと、それでも隠せていない微かな体の震えが、ゾロには堪らなく愛しいものに思えた。
 ゾロはサンジの脚の間に身を進め、無駄になった配慮で温まったローションを自分の指に擦り付け、奥まりに這わせた。

 ぬるぬると滑るそこがサンジの内蔵に直結しているのだと思うと、ゾロの興奮は高まる。僅かに力を入れた指先が、穴に嵌まった感触がした。
「あ」
 サンジの息が止まる。
「痛いか?」
 ゾロは急に恐くなって、手を止めた。
「へーき、だ。止めんな」
 短く息を吐くサンジは、必死な目でゾロを見詰める。
 ゾロはどうしてもキスがしたくなった。
 挟まったままの指先が、急激な動きをしない様に気をつけながら、体を倒す。反対の手でサンジの頬を撫で、唇を合わせた。
 差し入れた舌にサンジが応えるのが、ゾロには嬉しかった。
 ゆるゆると指を動かす。散漫となるサンジの舌を、ゾロは舌であやし、注意を引き付ける。
 口の端から唾液が垂れ、サンジの眦には涙が光った。
「指…増やせよ…」
 指先だけでぎゅうぎゅうなのに、増やし様が無い、と思ったゾロに、サンジは言った。
「広げなきゃ、入らねぇよ」
 埋め込まれている中指の脇に、人差指と薬指を添える。脇の二本で穴の周りを揉み込む様に押していると、つる、と人差指が呑み込まれた。
 再びサンジの息が止まったが、ゾロは釘を刺される前に言った。
「止めねぇからな」
 サンジの口端がゆっくり持ち上がる。

 埋まった二本を左右ばらばらに動かし、僅かに空いた隙間にもう一本を滑り込ませる。サンジが眉根を寄せて息を整える間、ゾロは思い付いてサンジの少し力を削いだ昂りに、空いた手を伸ばした。ローション塗れのそこは、握っただけでぬるりと滑る。
「んっ」
 サンジの気が痛みから逸れたのが、ゾロにも分かった。
 ゾロは片手でサンジを柔く扱き、もう片手の指をゆっくりと蠢かす。合間に、唇を落とす。唇に、瞼に、こめかみに、耳朶に、首筋に、鎖骨に。
 サンジはすっかり目を閉じて、ささやかな喘ぎを漏らしている。
 ゾロが指にかかる圧力が減じたと感じた頃、サンジは目を開けた。
「もう、平気だから」
 そう言って、コンドームの箱を手繰り寄せ、封を切る。精液溜りを押し潰し、ゾロの昂りに被せた。ゾロはその後を引き継ぎ、根元まで伸ばしてすっかり装着すると、埋めていた薬指を抜いて自身の先端を押し当てた。じりじりと押し進め、人差指を抜き、中指を抜き、太い所まで一気に埋める。
 ゾロの愛撫でやや力を取り戻していたサンジの昂りは、やはり力を削いでおり、ゾロは再びそれを握る。
 顎を上げたサンジの喉元に唇を寄せたゾロの腰に、サンジの脚が絡み付き、ぐ、と引き寄せられた。
 ぬる、と引き摺り込まれる感触に、ゾロが慌てて顔を上げると、サンジが、笑っていた。
「入ったな」
 はあはあと荒い息の合間にサンジは言い、顔を笑ませる。
 ゾロは堪らず、キスをした。

 抱き締めてキスを堪能していると、サンジが息継ぎの合間に言った。
「動け、よ」
 確かにもう動きたい。腹と腹で圧迫されているサンジの昂りも、動きを求めている。
 ゾロは片手でサンジの腰を掴み、もう片手でサンジの手を握り、腰を振った。サンジの昂りが、二人の腹で上手く擦れる様に、注意深く。
 サンジの口からは堪えきれない声が漏れる。それにもゾロは興奮し、息が荒くなり、腰の振りが強くなる。
「ゾ、ゾロ、も、もう、」
「サンジ、ん、サン、ジ」
 自分の名を呼ぶ相手の声を聞いて、二人は果てた。

 疾走した血液が落ち着くまで、二人は抱き合ったままで居た。

 息を落ち着けたサンジが言った。
「どうだったよ、プレゼント」
 そうだった、サンジ、は、誕生日プレゼント、だった。
 ゾロは、はたと、恐ろしい事を考え、がば、と起き上がった。
「まさか、これっきりじゃねぇだろうな?」
 何を言われたか咄嗟には分からなかったサンジは、必死の形相のゾロを見て、理解した。コンドームの箱を手に取り、振って見せる。
「箱で買っちまったからなァ?」
 にやにやと人の悪い顔を見せたサンジに、ゾロは内心安堵し、努めて傲然に言った。
「買い足すからな」
 サンジはそれを見透かしたものか、満面の笑みで、言った。
「ローションもな」

 It's for me. And for you.



20131112,20140225,0227

*長ェ!
(『全身が、むずむずした』辺りまでを前回の直後に書き、それ以降は三ヶ月以上過ぎて慌てて書きましたんで、何となくちぐはぐで…荒い…ですが…見逃して…頑張ったんだ…なんとか最後までさせてやりたくて…)
 お付き合いいただきありがとうございました!

*『ゾロはサンジの脚の間に身を進め』とすべき所から『間』が抜けていた事を発見したので、直しました。(20140306)
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
mail
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
[594] [591] [593] [585] [590] [588] [589] [587] [586] [583] [579]
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
アーカイブ
ブログ内検索
最新記事
最新コメント
[04/16 koma@ツツジの花]
[02/23 タカス]
[04/18 koma]
[12/22 koma]
[12/12 ゆう]
プロフィール
HN:
utae
性別:
女性
手書きブログ
忍者カウンター
忍者アナライズ
バーコード
P R
忍者ブログ / [PR]
/ テンプレート提供 Z.Zone