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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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*事後の甘いひととき

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 事の済んだ後、サンジは僅かな休息に入る。す、と意識を失う様にして、深い眠りを、少々。

 その間ゾロは、サンジが見ていないのを良い事に——サンジの視線があったら気恥ずかしくて出来ないのだ——、意外な忠実忠実しさを発揮する。即ち、汚れた周囲の後始末やら、汚れたサンジの後始末やら。たとえこの場に誰かが——それはクルーでも、不心得な襲撃を企てた憐れな海賊であっても——踏み込んで来たとしても、あまり困った事にはならない様に。
 とは言っても、サンジは裸で毛布に包まっているのだが。少し前にゾロが剥ぎ取ったサンジの服は、軽く畳んで隅に置いておく。皺になっているのを発見したら、サンジは怒りも露わにゾロを蹴るに決まっている。そこまでするのなら最低限の着衣はしてやれば良い様なものだが、それは出来ない相談だ。サンジの服はゾロが着付けるには少々煩雑で、というのも理由の一つではあるが。

 後始末を終えたゾロが最後に自分に与える褒美の為に。

 自分はしっかり、何があっても対応出来る様に着衣を整え、ゾロはサンジを包む毛布をそっと捲る。先程まで自分の腕の中で乱れていた裸体が露わになる。白く、美しい、それ。
 四肢を投げ出したあどけない姿だったり、何かを抱え込む様に体を縮めていたり、それはその時々で違うけれど、ゾロの愛した、サンジの体。ゾロの、愛するサンジの、体。
 それをゾロは眺め、視線で愛でる。それこそサンジが見ていたら不可能だ、気味悪がられるだろうし、何よりゾロ自身が我慢出来ない。事に雪崩れ込んでからでは、行為に夢中で眺めるどころではない。従って、自分がある程度満足し、サンジが眠るそのひとときだけの、それはゾロの密やかな愉しみ。

 サンジの体がもぞもぞと動き出し、目覚める兆候が見られると、ゾロは急いで隣に寝転び、サンジの体のどこかに唇を触れてその身を抱き竦め、寝た振りをする。

 抱き竦められて目覚めたサンジは、ゾロの唇が自分の体のどこかに触れているのを確認し、こいつはほんとにおれのことすきだなあ、と寝惚けた頭で思う。こそりと笑って、雑に畳まれた服を身に着ける。自分が敷いていた毛布を、必要ないと思いながらもゾロの腹に掛けてやり、職務遂行の為に格納庫を出る。
 格納庫の扉が閉まると、ゾロは自分に掛けられた、サンジの匂いのする毛布を抱き締め、今度こそ本当に眠る。

 サンジが笑む空気こそが、ゾロにとって最大の褒美だ。



20131002
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