キャプテンの憂鬱 2012/12/05__00:00

ウソップの日常

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「俺はお前の事、好きよ？」
　一体何があったのかと問いたくなる程、甘ったるい顔で言う。
「ああ、ありがとよ」
　しかし何も無いのは分かっているので、素っ気なく答える。
「いやマジで」
　それが不服か、ちょっと真剣な突っ込み。
「分かってるって。ナミの為なら俺が死んでも構わないくらいに、だろ？」
　いつか言われた酷い科白を思い出して言えば、
「そんなの当たり前だろう」
　途端に至極真面目な顔になって言う。
　真面目と言うより、怖い。
「分かってるってば」
　溜息交じりに答えてやる。

　サンジは、時々こうして絡んで来る。寂しがり屋さんだ。俺より二つも年上のくせして、俺より早く海の上で暮らしてたくせして、俺より遥かに強いくせして、人恋しがる。

　本当に甘えたい奴に、素直に甘えられたら良いのにな。

　俺としては、お前が俺に甘えてくる度にぶつけられる、あからさまな不機嫌が恐ろしくて堪らねーんだよ。お前も早く、それに気付けよ。何で気付かねーんだよ。
　もうほんと、勘弁して欲しい。
　キャプテーン・ウソップとしては、一肌脱いでやりたい気持ちは充分あるんだが、ほんと、恐ろしいんだよ。下手な事出来ないって言うか。余計な事して拗らせる訳にいかないって言うか。
　だからさ、早く素直になれよ、二人共。俺より二つも年上で、俺より早く海の上で暮らしてて、俺より遥かに強いんだからさ。

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20121125,1128,1204

　受難パターンA：本人達より早く気付く
（受難パターンBは明日！）