『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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久し振りに家まで来たジジィにお使いに遣られた。戻ってみると、ダイニングテーブルに財布と千円札と75円の小袋、新聞の領収書、サービス誌と新聞袋とゴミ袋が置いてある。ああ、もう月末だった。ゾロが、集金に来たのか。そうか、もう来ちゃったか。
ぽっかりと、胸に穴が空いたみたいな虚脱感。
「新聞屋さん、来たのか」
「来たな」
「金、どうした?」
「お前の財布から払っておいた」
「おお。…どんな奴だった? 集金の人」
「若い男だったな。それがどうした?」
「いや、別に」
ちょっと声が硬くなったのを自覚した。
一ヶ月振りだったのに。次は一ヶ月後なのに。
会おうと思えば、会える。居場所は分かっている。新聞販売店に行けば居るのだ。
ゾロに至っては、住所さえも知っている。しかも毎日来ている。けれど、会わない。
会う必要が、無いのだ。会う必要は、月に一度だけ。
会うのに、理由が要る。そりゃそうだ、新聞屋さんと、ただの客だ。
ハードルが高い。
…何のハードルだよ? 会わなきゃならない理由なんて、無いんだ。ただ、…会いたいだけ。
そうだ。俺はゾロと、会いたい。認めてしまえ。
月に一度の会う必要は、容易に潰れる、脆いものだ。今日みたいに、俺の居ない時に来るかも知れない。集金担当者が、変わるかも知れない。ゾロが仕事を辞めないと、どうして言える?
そんなものに、委ねていて良いのか? 会いたいんだろ? 仲良くしたいと思ったんだろ?
焦燥感が、俺を後押しする。
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