『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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ベッドの上でころんと横になったサンジが言う。
「なあ」
「何だよ」
隣に腰掛けていたゾロが面倒臭そうに言う。
「キスがしてェ」
ぽつりと呟いた声が嘘みたいに頼りなくて、面食らったままゾロはサンジの頭の脇に手をついて、身を屈めた。
乾いた唇同士を一瞬触れさせて、離れる。
「これで良いか?」
言いながら元の位置に体を起こすゾロを視線で追って、サンジは言った。
「もっと、凄ェやつ」
てっきり「てめェとじゃねェよ!レディとだ!なに気色悪ィ事してくれてんだこのクソ腹巻き!」くらいの罵倒は浴びせられるものと思っていたゾロは、サンジの発言が何を思ってのものか判断がつかず、己の欲求のまま、再び身を屈めた。
唇が触れる直前、息が乱す空気を唇に感じながら、ゾロは言った。なけなしの理性だ。
「キスだけじゃ、すまねェぞ?」
サンジはこそりと笑った。
「お前、俺にそんな気、あんの?」
「無くて、こんな体勢になるかよ」
サンジの首が僅かに伸びる。途端に触れた唇は、『もっと、凄ェ』キスに移行した。
ゾロの口内に侵入したサンジの舌は、縦横無尽に動く。
これが、『もっと、凄ェ』キスか。
キスがしたいと言ったサンジは、正しくしている。けれどゾロだって、されるばかりじゃなく、したい。
サンジの舌に応えて、ゾロも舌を蠢かす。引っ張り、甘噛み、侵入し返し、動かし。
擦り合わされる唇は、唾液塗れで最早どこも乾いていない。ヌルヌルと滑り、他の場所へも、と誘う。
唾液を辿ったゾロの唇は、サンジの顎を通り喉仏を柔く噛んだ。舌で舐め転がす。
サンジの首筋に掛かるゾロの鼻息が、唾液を冷やす。その下の皮膚は熱を発する。鼻先を擦り付ければ、煙草と潮と、『男』の匂いが、した。
女では、到底ない。
キスの先を求めるのは、女の代わりではない。紛れもなく、男。
ゾロはそれを今更自覚し、喉を鳴らした。
「お前は、俺で、良いのか」
「良くなきゃ、誘わねェよ馬鹿」
そうかあれはお誘いだったか。一般論的欲望を呟いたのに、俺が勝手に欲情したのかと思った。だったら遠慮なんて要らねェ。
ゾロはそれこそ『もっと、凄ェ』キスをサンジに贈り、『それだけじゃすまない』あれやこれやで、サンジの誘いに乗った。
20131019
*誘い受け。
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