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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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 ココヤシ村出航後のイーストブルーにて

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 ラウンジへ続く階段に腰掛けて、ウソップとサンジが談笑している。肩を寄せて、何が可笑しいのかゲラゲラと笑っている。サンジが口元を手で隠して、ウソップの耳に寄せる。神妙な顔でそれを待っていたウソップが更なる馬鹿笑いをして、サンジもそれと同じ様に笑う。サンジの肩にウソップが手を置き、サンジが耳を、ウソップの口元に寄せる。ウソップの長い鼻がサンジの頬に刺さり、二人は更に笑った。

 ルフィが腕を長く伸ばし、ぐるぐるとサンジの体に巻き付ける。ルフィの体が飛んで、サンジの体に張り付く。ルフィは脚も伸ばしてサンジに絡み付き、サンジはやっと調理の手を止め、手元の某かをルフィの口に放り込む。もぐもぐと咀嚼する間も、ルフィはサンジから離れず、サンジもそれを気にも止めない様に調理を続行する。もっと、と催促するルフィに差し出した某かを、その手ごと齧られそうになってサンジは、仕方ねぇなあ、とでも言う様に苦笑した。

 ナミにだけ丁寧な給仕をするサンジが、ナミの前に茶を出した動作の延長で向かいの席に腰掛ける。ナミの書いている海図を覗き込んだサンジは、女に対するいつもの様に崩れた顔はしていない。ペン先で島と島を指し示して、何事かを問い掛けるナミに、サンジは穏やかに返事をしている。サンジが指先で海図の一点から一点をなぞって、真剣な顔を見せる。ナミがにっこり笑えば、サンジもにっこり笑う。二人は視線を合わせて微笑み合った。


 どうして。
 どうして、あの眉毛が巻いた粗暴なコックは、ああいう穏やかさを、俺には向けないのか。

 ゾロは鍛錬の合間に、仲間と新しいクルーが一緒に居るのを見る度、疑問に思う。

 俺に向けられるあのコックの顔は、常に不機嫌を露わにしている。
 だから、そういう奴なのかと思えば、俺以外に対しては、元来穏やかで朗らかな奴なんじゃないかと思わせる態度で接している。

 どうして。

 納得いかない。
 けれどもゾロは、じゃあ俺は穏やかに接して欲しいのかあのコックに? と自問すれば、そんな事はないと即答出来るのだ。
 あんな笑顔で接せられたら、どんな顔で返したら良いか分からない。

 じゃあいいじゃねぇか。

 ゾロはあっさりと疑問を反故にして、昼寝を決め込んだ。



20121006,1013,1027
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