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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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*一応デキてる二人

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「俺達に足りねェのは何だ」
 唐突な問いはいつもの事だ。まァ足りねェって言うならスキンシップだな、いくらヤってもヤり足りねェ。てめェはいつも俺が盛り過ぎだの何だの俺の事を性欲の塊か何かみてェに文句を垂れるが、それも俺には理解不能な照れ隠しか何かだったのか。

 我が意を得たり、とにやりとして、何だお前もっとセックスしてェって?と返そうと思ったら、口を開く前に断定された。
「ロマンスだ」
 はあ。ロマンスとは何だろうか。鼻の穴おっ広げてそこから煙草の煙を吹き出して言うような単語だったろうか。
「ヤりたくなったら突っ込んで出す、そこには圧倒的にロマンスが足りねェ」
 ロマンス。足りねェ、って事は欲しい、って事だろう。まさかそんな物をてめェが望んでるとは。しかも俺に対して?
 大体、ヤりてェから突っ込ませてやるとか何とか言って最初に誘ってきたのはてめェだったろ。ロマンスが欲しいなら、それ相応のやり方があった筈だ。
 …欲しくなったのか?
 俺に対して、体以外の何か——例えば心とか——が、欲しくなったか?
 それは何だか——気分が良い。大いに、気分が良い。


 ゾロはサンジの欲しがるロマンスとやらを、自分が与えてやれたなら、更にどれだけ気分が良いかを思い、ほくほくとした。サンジはどれだけ喜ぶか。喜んだ結果、どんな喜びを自分に与えるか。
 今まで一度も求めた事の無いロマンスとやらを、追究する気にもなる。

 ゾロが欲しかったのはサンジの体だけじゃない。それは初めから。せめて体だけでも、或いは、いつかその心も丸ごと全部どうにか手に入れるとして今はその取っ掛かりとして体だけでも。体が欲しくない訳じゃ無し。そんな思いが光速で駆け巡って、サンジの誘いに乗ったのだ。チャンスの女神には前髪しか無いとか何とか。これを逃せば体すら手に入らない。ゾロの判断は的確だった。その結果、現在ゾロとサンジは肉体関係を維持している。
 そのサンジが体だけでなくロマンスを望むなら。
 願ったり叶ったり。
 ゾロは必ずやロマンスをサンジにくれてやると、心に固く決心した。

 で、ロマンスってのは一体何だ。取り敢えずヤるんじゃ駄目か。
 ロマンスに思いを馳せるにはやや向かない脳みそで、ゾロは考えた。取り敢えず、丁寧に丁寧に触る事にした。
 始めこそ文句を垂れていたサンジだが、いつもより蕩け方が著しかった気がするので、方向性は間違っていないだろうとゾロは判断した。

 ゾロは自分が方向音痴である事、更にはそれが多方面に渡る事に、自覚が足りないのだった。


20140425,0427,0617
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