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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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*声を押し殺すサンジ君はよく見かけるので、逆に。可愛いんじゃないかと。

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「あ、あ、あ、あああ、あ、あんあ、んんっあん」
 サンジ本人は気付いているのかどうか知らないが、というか完全に気付いていないのだろう。もし知られていると知ったなら、あのプライドの高い男は姿をくらますか二度と行為に及ばないに違いない。

 サンジは自慰の際、非常に大きな声を出す。

 初めてゾロがその艶があるを通り越して滑稽ですらある大きな喘ぎ声を聞いたのは、まだバスとトイレが同じ場所だったメリーの頃だ。ゾロが見張りを務める夜半の事だった。
 小用なら船縁から済ませてしまうが、そういう訳にもいかない腹痛を覚え、ゾロは風呂場に向かった。既に全員夢の中だろうと思ったのに、小窓からは光が漏れている。こんな時間に誰が、それともランプの消し忘れか、とノブに手を掛けると、鍵のかかっていない扉は手応え無くうっすらと開き、そこからは湯気が漏れ出た。そして、件の声が。

 声の主は直ぐに分かった。何の声かも、分かってしまった。このまま扉を大きく開けるのは憚れる。決して見つかりたくないだろうし見たくない。しかしこの腹痛を治めるには出すものを出してしまわねば、どれだけ待てば終わるだろうか、今すぐ切り上げさせるべく物音を立てて構わないだろうか、イヤ大分盛り上がっている様だし中断させるのはいかにも非道だ、とゾロが同じ男として逡巡している間にも、サンジの声は盛り上がりを表す様に大きく艶を増す。

 逡巡を喘ぎ声に乗っ取られたゾロは、腹痛が治まる代わりに別の痛みが下腹部を襲うのを自覚した。甘やかで、痺れる様な快感を伴う、痛み。
 ドアノブを握る手に力が籠もり、逆の手が、股間に伸びる。急速に盛り上がった欲を性急に解放に向かわせ、それはあっという間に果せた。

 ゾロは自分の手を汚す白濁を見て、自己不信に陥った。耳には未だサンジの艶声が届く。このままでは再びの欲に襲われかねない。不信ついでに乱入してしまえと囁く己が悪魔をゾロは必死で無視し、断腸の思いと細心の注意を持って扉を閉めた。

 キッチンで、ゾロは手を洗い顔を洗った。未だ風呂場で自家発電中か、その後始末をしているだろう、ここの主を思う。何で俺はアレに欲情した?
 茫然自失の中、ゾロはキッチンに近付く気配を気取った。すっきりとしたここの主が戻るのだろう。今顔を合わせるのはマズイ。
 ゾロは素早く身を翻し、展望台へと登った。びゅうと吹く風はゾロの顔から熱を奪い去る事はしたが、疑念を、払拭する事は敵わなかった。

 それから幾度と無く、ゾロは件の声を聞く羽目に陥った。まるでサンジの周期がゾロの見張り当番のそれとリンクしているかの様に、ゾロは見張り当番の夜半、見事にそれに出くわす。その度ゾロは欲情し、声の主に見つからぬ様に解放する。滑稽とも言える大きな喘ぎ声、それも男のもの。それに欲情する己への疑念。自分以外にこれを知る者が居るのか。自慰、でなくとも、この声は聞けるのか。聞きたいのか?独り占めしたいのか?
 全部ひっくるめて、ゾロの心に澱を残す。根源であるサンジを、ゾロは恨めしく思った。
 そして。
 件の声がなくとも——昼日中の甲板で男共を怒鳴り女共に傅くサンジを見て欲情した己を認めるに至り、ゾロは肚を決めた。

 ヤる。


20140503,0508

*オチがゾロった。(いずれ探し出してお目にかける所存、ではあるんですが…未定)
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