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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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*ウソル(誘い受けを頑張る船長の話)です。ご注意。船長の偽物臭が半端無い。

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 メリーの柵に腰掛けて海原に釣り糸を垂らすウソップの隣に、ルフィは座った。定員オーバーの長椅子に無理矢理尻を捩じ込んだみたいに、ぴったりと体を寄せて。互いの居ない方には誰も居らず、空間が広がっているというのに。

「ど、どうしたよ、ルフィ」
 尋常でないルフィに、ウソップの心臓は跳ねた。
 ルフィはウソップの手から釣り竿を取り上げると、ウソップの傍らにある竿置きに固定した。ウソップに乗りかかる様にして。竿を取り上げる際に触れた手を、片手にしっかり握ったまま。
 案外器用だ。
 ウソップは、この場にそぐわない様な暢気な感想を持った自分を、どこか遠い天空から眺めている様な気分だった。今思うべきは、そんな事じゃない。
 騒がしさの欠片も無いルフィが、自分に体をピタリと寄せて、然も愛おしげに手を握り、撫でている。
 いかにも尋常じゃない。
「どうした?」
 察しがつかない程、ウソップは無粋な男ではない。ルフィは、雰囲気を作ろうとしている。俺相手にお前が作るべき雰囲気じゃないだろうに、とは思うけれど。

「ウソップはちんこ腫れたりしねェか?」
「…は?」
 雰囲気ぶち壊しな単語が出て来た事にウソップは驚いた。雰囲気作られても困るのではあるが。
「ムズムズしてよ、握って擦りたくならねェか?で、擦ったら白いの出ねェか?」
 それって。
 ウソップとて17歳の健康な男子だ。勿論、ある。そういやルフィだって、同い年なのだ。
「あ、る…ぜ?」
 どう答えるのが正解かも分からないので、ウソップは正直に答えた。
「ウソップはどんな時にムズムズすんだ?」
 そりゃ、色っぽい感じの、普段服の下に隠れているべき物が見えたり見えそうだったり、とか。
 と、ウソップが答えるべきかどうか迷っている間に、ルフィは言葉を継いだ。
「俺はウソップ見てると、ムズムズする、時が、ある」

 ああやっぱり話はそう続くのか。
 ウソップは天を仰ぎたかった。普通、男は男を見てムズムズしない。そりゃルフィは、とても普通とは言い難いが。
「たとえば、」
 ルフィはウソップの手を愛おしげに撫でるのに下ろしていた視線を、少し上げた。
「ウソップのここんとこから、」
 言って、指をウソップのオーバーオールの脇の淵に滑らせる。
「乳首が見えたりとかよ、すると、」
 ウソップの背筋を何かが走った。
「触ってみたら、ウソップはどんな顔するかな、って想像して、」
 ルフィはウソップの顔を下から覗き込んだ。
「ムズムズ、する」

「サンジの白い肌とか、ゾロの逞しい筋肉とか、そーゆーのじゃ、なくて?」
 我ながらなんてアホな事を問うているのだ、とウソップは思う。思うけれど、己に、そんなセックスアピールがあるとも思えない。
「ウソップだからだ、って、言ってんだろ」
 ルフィは少し機嫌を損ねた顔をした。それから、ウソップの泳ぎそうになる目をじっと見て、はにかむ様に瞳を伏せた。
「鼻、咥えたら、どんな感じかな、とか」

 とても卑猥な事を言われた気がする。
 ウソップが体を引きかけると、ルフィは逃がすものかとウソップの腰に手を回し、その手を妖しげに、蠢かせた。
「なぁ、ウソップ。俺はゴム人間だからさ、」
 囁く様なルフィの声が、ウソップの肌をくすぐる。
「ケツの穴に突っ込んだら、すげぇ気持ち良いと思うぞ?」

「はぁ!?」
 ウソップは素っ頓狂な声を出した。そして、思わず訊いた。確かめるまでもないだろうし、恐らく、有耶無耶にして回避した方が平和だったであろう事を。
「誰のケツの穴に誰の何を突っ込むって?」
「俺のケツの穴にウソップのちんこ」
 屈託なく答えられて、ウソップは悶絶した。

 抱かせろ、と言われるのなら、話の流れから理解出来なくもない。しかし、抱け、と?

「突っ込まれる方は、最初は痛ェけど慣れたら凄ェ気持ち良いらしいんだ。でも俺は痛くねェから、気持ち良いだけだろ?」「女のもイイけど、男のケツも、ぎゅうぎゅう締めてイイらしいぞ?」「俺もウソップも、気持ち良いんだ、悪い話じゃねェだろ?」
 ルフィは畳み掛ける。
 ルフィは必死だ。
 ウソップにはそれが、性的好奇心を満たすが為の必死に映った。それを、虚しい、と思った。ウソップにだって、性的好奇心は、ある。けれど、それには先んじるものが必要だと、思っている。その先んじるものを蔑ろにして、気持ち良いから悪い話じゃない?冗談じゃない。ウソップは訊いた。それは自分で出そうと思ったより、冷たい声だった。
「それは、船長命令か?」

 ルフィが止まった。

「ウソップは…命令されたら、するのか」
 ルフィの感情を殺した声は、ウソップの肝を冷やす。しかしここで引く事は出来ない。
「しねェよ。そんな事は、もっと、…大事な奴と、する事だろ」
「もっと、って…俺にとってウソップは大事な奴だ」
「そりゃ大事だろうさ、大事なクルーだ。俺にとってもお前は大事な船長だ。でも今のは、…遊びの誘いだろ。気持ち良いらしいから、してみようぜ、ってだけだろ、相手は誰だって…」

「ウソップだからだって言ったろ!」
 ルフィは感情だけの声を出した。
 それにウソップは、心が満たされるのを感じた。
「だったら、他に言うべき事があるだろ?」

 ウソップの手を握ったまま、ルフィは眉間に皺を寄せて考えている。
 ウソップは助け舟を出す事にした。助け舟、というか、誘導だ。ウソップが言って欲しいのだから。
「心の方が、先だろ? そういう事は、好きだって気持ちが通じ合ってからするもんだ」

 直ぐに「好きだ」と言うだろうと予想したウソップを裏切って、ルフィは困惑した顔を見せた。
 あれ?別に俺の事が好きな訳じゃない?本気で遊びの誘いだった?
 ウソップも困惑した顔を見せると、ルフィはまた、少し機嫌を損ねた顔をした。
「そんなもん、とっくに通じ合ってると思ってた…」
 ルフィの顔は、次第に悲しげなものに変わる。唇を引き結び、ウソップの視線から逃げる様に瞳を伏せ、何かを耐える様な。

 それを見てウソップは、ルフィを初めて可愛いと思い、唇を、ちゅ、と触れ合わせた。
 驚いた顔を見せたルフィを再び可愛いと思ったウソップは、「好き」と言った。
 破顔して「俺も」と言ったルフィを三度可愛いと思ったウソップは、ムズムズ、した。


20140501,0502,0504,0505

*船長は総攻めだけど、ウソップ相手なら受けても許す。(分かってるよ、同志なんて居ない事…)
*こんなの船長じゃないよね、分かってる、ごめん!
*伸縮性のあるゴムなら、痛くないんじゃないかな、って、思って…。

*船長ーお誕生日おめでとーう!
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