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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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*催淫剤って便利だな、って思って書いてたのが途中で放ってあった。肝心な所が書けなくてストップしてた模様。頑張ってはみたものの、これ以上書ける気がしないので、そこら辺はお嬢様方の想像に委ねるとして、放出!

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 *****
      



 突然視界が黒くなった。今の今まで、久し振りの上陸で楽しく、偶々立ち寄った酒場で一緒になった酔客と盛り上がって飲んでいた筈なのに。喧噪が遠い。思考も、途絶えた。

 ・・・・・

 喧噪が、戻る。埃と鉄錆の匂いが鼻を刺す。ぼんやりと光が戻る。体の自由は、利かない。後ろ手で縛られている。脚も拘束されている。
「…あ…あ…?」
 声は、かろうじて。
 漸く開いた目に映ったのは、三刀流の、魔獣。

「お目覚めか、アホコック」
 二刀を納めたゾロが、頭に巻いた手拭いを解いてこちらに顔を向けた。周りには血塗れの肉体がゴロゴロと転がっている。
「油断し過ぎだな、アホコック。知らねぇ奴と、酒盛りするアホな海賊がどこに居る。あァ、ここに居るか」
「…あ?…あぁ、あ」
「脳みそまでイカレたか。あァ、そりゃ元々か」
 まだ口が強張ったままの俺を挑発したゾロは、鞘に納めずに居た黒い刀で、俺の手と脚を拘束する荒縄を裁ち切った。
「立てるか?」
 鞘に納める動作の最後に俺を見下ろしたゾロが、俺に手を差し出した。叩いて拒否してやろうと思った手は、へろへろとしか動かず、ぺた、と間抜けな音を立ててゾロの手に納まってしまった。情けなくも助け起こされる形になって、しかしどうにも力が入らない。立とうとした脚は、へろり、と床を滑り、目的を果たせなかった。
「生まれたての仔馬の様だな」
 ばーか、生まれたての馬は仔馬に決まってる。
 と、馬鹿にしてやりたいのは山々だが、如何せん口が回らない。その上実際立ち上がろうにも立ち上がれない情けなさは筆舌に尽くし難く、俺は「うう」と呻くしか無かった。
「仕方ねぇな」
 ゾロが一つ溜息を吐いてそう言ったかと思うと、俺の体は宙に浮いた。ゾロの肩に担ぎ上げられ、体は腹から二つ折りになった。頭に血が上る。

「おい」
 部屋の隅で蠢いた、死体になり損ねた男にゾロが問い掛けた。
「こいつに何飲ませた。正直に答えるなら、見逃してやる」
「…酒、に、催淫剤を混ぜて…」
「サイインザイ?」
「副作用はありませんッ!性的な欲求が高まるだけで、満足すれば効果は切れますッ!」
「この状態が、副作用じゃねぇってのか?」
「一旦眠らせて、先ず体の自由を奪うんです、その間にどこぞへ連れ込んで、目が覚めたら淫乱になってるって訳で…」
「便利なクスリだな」
「へえ。便利なんでして…」
 ゾロの肩の上で眩暈を催させる会話を聞いていた俺は、素直に答えていた男の顔にゾロのブーツがめり込むのを見た。
「そんな便利なもん、ウチのコックに飲ませてどうするつもりだったんだ」
 ブーツで躙られた口から漏れる声は言葉を為さない。
「見逃してやるんじゃないのかよ…」
 やっと痺れの取れた口から漏れた俺の声は、呆れを表していた。
「あ?てめえの為にやってやってんだろ」
「もう良いよ、副作用無しでその内抜けるんだろ?」
 だっててめぇが助けてくれやがったから、連れ込まれただけで未遂だし。

「これから高まる性的要求が、満足すれば、だ」
 ゾロは死体寸前の潰れた顔からブーツの裏を退け、背中側の俺の顔を睨んだ。瞳の奥で、何かがゆらりと立ち上る。
「助けついでに、助けてやろうか?」
 上げられた口角は、欲望を隠さない。俺の背筋を立ち上ったそれと、同じ種類の。
「てめぇは飲んでねぇだろ?その催淫剤とやら」
「そんなもん、要らねぇよ」
 ゾロの立ち上らせたそれにゾクゾクするのは、催淫剤の所為だ。催淫剤を飲んで目が覚めたから、淫乱になってるだけだ。満足すれば抜ける、便利なクスリ。

「助け賃だ、好きにして良いぜ?」
「ほざけ。貸しニ、だろ」
 鼻で嗤ったゾロの、股間を足の甲で撫で上げる。
「こんなにしといて?」
 息を詰めたゾロは、血溜まりの部屋を足早に出て、その外壁に肩から下した俺の背を押し付けて立たせた。そして顔を至近距離に近付けると「貸しイチ、にしてやる」と余裕のない顔で言ってから、噛み付く様に俺に口づけた。

 すっかり『淫乱』になった俺も、余裕無く噛み付き返す勢いで応える。足腰はまだ立たない。幸いだ。うっかり蹴飛ばす心配がない。背中が滑ってしゃがみ込みそうになるのは、俺の脇の下に突っ込んで壁に手を付いているゾロの腕と、俺の股の下に突っ込んで壁に膝をついているゾロの太腿が阻止している。
 既に解かれていたネクタイの陰で、シャツのボタンは幾つか飛んでいる。辛うじて留っていたそれを喰い千切り、ゾロは俺の胸元に顔を埋めた。
 胸筋を下から上に舐め上げられて、肌が粟立つ。忽ち形を成した乳首に、ゾロが舌を引っ掛ける。口しか自由にならないゾロに、焦れる。
 漸く力が戻って来た腕を、ゾロの首に回す。するとゾロは片手を壁から、俺の脇腹に移動させた。撫で上げられ擽ったい肌が、端から快感を拾う。流石は便利なクスリ。ちゅぱちゅぱと乳首を吸われるのに合わせて揺れる腰が、ゾロの熱い硬さを感知する。
「てめぇも飲んだんじゃねぇの?実は」
 からかう様に言えば不機嫌に返る。
「要らねぇっつったろ」
 ふやけた乳首に生暖かい吐息が吹き付けられて、益々粟立つ。
 脇腹を撫でていたゾロの手が俺のベルトを外し、早く触れろと強請る様に汁を零したソレを、握った。
 電気が走った様にスパークした。腰が振れてあっという間に弾けた。
「早ぇな」
 からかわれたのは分かるのに、腰は止まらなかった。
「早く」
 俺の上擦った声を合図に、ゾロの手が俺の後ろに回った。そこからはもう、何か考える余裕なんてなかった。ひたすら腰を振っては、スパーク。何も、覚えていない。

 ・・・・・

 便利なクスリの所為にしてさんざ『淫乱』に興じた俺は、すっかりクスリが抜けた。助けた筈のゾロもすっかりすっきりした顔してやがる。
 
 船に帰る道すがら、俺はふらふらしそうになる足取りを気取られない様に気をつけながら、ゾロに訊いた。
「残りの貸しイチ、どう返してやろうか?」
「クスリ抜きで」

 まっすぐ前を見たまま眉一つ動かさずに言ったゾロが、憎らしい。
「ほぉ、てめぇ俺とまたヤリてぇの」
 動揺を押し隠し、余裕綽々な雰囲気を醸し出しつつ言えば、ゾロは小さく首肯いた。
「てめぇ俺に骨抜きだなァ?」
「そりゃてめえだろ」
 ご明察。
 互いに欲しくて与え合って、互いに満足しちまうんじゃ、永遠に貸しイチだ。


20130827,0828,20140319,0320

*「ウチのコック」(cf.2014年1月27日発売735話)って書いたの2013年8月28日だから!(威張らんでも、そんなん誰でも書いてるよ)

*「舌筆に尽くし難く」って何…「筆舌」だろ。(でも「筆」と「舌」は並列だから順番はどっちでも良いんじゃないか…と思わないではないが言い訳に過ぎない。)(恥ずかしい。)直しました。(20140328)
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