『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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「本気なのかしら?」
本日の予定を告げた終わり、ロビンが付け加えた。何の事か分からず素直に口にする。
「何の話だ」
「“クソ坊ちゃん”」
ロビンは常なら考えられない単語を吐き、目を撓め口角を引き上げた。
俺を“クソ坊ちゃん”などと呼ぶのは、あのクソコックだけだ。少なくとも、俺自身に向かってそう言うのは。
そのクソコックと俺との間にあるものと言えばここの所は毎朝のハグと額へのキスだ。
「覗いたのか?」
諜報活動はこの女の得意とする所だ。別に怒ってはいない、という態度で訊いた。俺が怒ったからといって怯む様な女でもないが。
「まさか」
ロビンは楽しげに言う。
「“クソコック”が、言ったのか」
肯定は、言葉ではなされなかったが、深くなった笑みがそれを伝える。
「もう“お手つき”になさって?」
「…どこをどうしたら“お手つき”だ」
少し途方に暮れたのを正確に察知したのだろう、ロビンは遠慮無く笑い声を立てた。珍しい事だ。
正直、どこをどうしたらお手つきになるものやら、俺は分からないでいる。
単純に、致してしまえばそれで良いものか。しかし無理強いは本意ではない。あれだけに止めた俺は褒められてしかるべきだ、結構な精神力を要した。と、そこまで思って、あそこまでしておいて何という言い草かと自分に呆れる。
「俺のものだ」と本人に宣言した。決定的な拒否はされていない。俺を避けもしなければ、蔑みもしない。親愛の証、と言っても差し支えない程度のハグとキスだって、あれの後では嫌悪の対象にしても正当だろうに。
自惚れるなと言う方が、無理だろう?
「気持ちは大して違わないとは思ってる」
ロビンなら、良い知恵を出すかも知れない。
「立場上、あいつから求める事は出来ないだろう?といって、俺から手を出すのも、それこそ手籠めにするんじゃ、あんまりだ」
ロビンは静かに笑みを保つ。
「本気なら、本気で口説き落としたら良いのでは?」
本気なら、本気で。
「遊びなら、お止めなさい」
ロビンの笑みが、一瞬冷気を纏う。
「遊びじゃねェ」
「だったら」
ロビンの笑みが、再び和らぐ。
「本気だと、知らしめたら良いのではなくて? “クソ坊ちゃん”?」
珍しくも悪戯な笑顔を残して、ロビンは部屋を後にした。
どうやって知らしめるかをこそ、教えて行け。クソ、食えない女だ。
20130906,1015
*サンジ君出て来なかった…
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