『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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「これ…痛いか?」
錘を置いた俺にドリンクを差し出したコックの手が、俺の袈裟懸けの疵に触れるか触れまいか迷っている。
「雨の前は、ちょっとな」
「ああ、ジジィもそんな事言ってたな、気圧が変わると古傷が痛む、とかって」
そう言いながら、コックの手はまだ空を彷徨っている。
ジジィっつーと、あれか、レストランの、髭の爺さん。義足だったな。
「触りたきゃ、触れ」
ドリンクを飲み干して、ん、と胸を突き出してやると、コックは、はっとした顔をした。
「触りてぇ、なんて、言ってねぇ…」
そう小さく呟いて、それでもおずおずと、指で疵に触れた。白く長く、節のしっかりした、爪の短い、ひんやりとした。
人差し指と中指で、ぼこぼことしたそれを、ゆっくりと辿る。
「やっぱお前、若いんだな」
「あ?」
若いも何も、同い年だろ。不審を露わにした俺に構わず、コックは言う。
「随分老けた顔してっけどさ、肌は張りがあって瑞々しい、若い肌だ。ジジィのは、もっと、ゆとりがあるっつーか、水分も少ねぇし、ちょっとたるんで。皺もあるし…」
親より年上だろう爺さんの肌と比べられるのも、何だか妙な気分だ。
「爺さんの肌には、良く触ってたのか」
「んー、まあ、時々…?」
ぼこぼこと辿る指が、もどかしい。
「脚んとこか」
コックの顔が青褪めた。
「…?どうした」
「いや、や、なんでもねぇよ、なんでも」
コックは頭を数度、緩く横に振ってから、言った。
「…脚だけは、絶対に触らせなかったな」
「ジジィは、昔、海賊だったからよ、そりゃ、古傷なんていくらでもあんだ」
「コックコートの袖捲った腕とか、まあ滅多に見ねぇけど、肩とか背中とか、ちっさいのからおっきいのまで、色々」
俺の疵を辿りながら、コックの心は爺さんの元に飛んでいる。
「里心でもついたか」
愉快な気分ではないが、たまに、使わせてやる分には構わない。
「そんなんじゃねぇよ」
コックの掌が、俺の胸にぺたりと付いた。
「お前はジジィとは違う」
俯いて疵だけを見ていたコックが、俺の目を見る。
「全然違うよ」
「これが、俺を放ったんだ」
斬られた通りに、辿る指。
この疵で、繋ぎ止められるなら。
「いくらでも触れ」
この若い肌が、ゆとりを得るまでも。
20130911,0912,1003
*しかしサンジが変態でもゾロは嬉々として受け入れちゃいそうだな、ということで、ゼフに登場願いました(然すればゾロは喜ぶまい)→変態っていうかしんみりしちゃった。
*何故ゾロを喜ばせちゃ駄目なんだ。喜ばしてやれば良いじゃないか。
*触ったのはチビナス時代だから! 声変わり前の、子供の時だから!
*サンジは人の肌にぺたぺた触るの好きそうだなーと思って。
*触られたいゾロの話になった!
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