罪な男 2013/08/23__00:00

＊サンジ片思い

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　ゾロは酔うとスキンシップが過多になる。

　ザルと言うよりワクと言って差し支えない程、アルコール分解成分の分泌が早く多いゾロだが、全く酔わない訳ではない。分かり辛いが。
　船外では、まず見ない。
　波が穏やかで、他船も滅多に見ない様な海域で。
　ゾロは時々、酔う。そして、スキンシップを図る。俺と。

　俺がつまみを盛った皿をテーブルに置くと、ゾロが俺の手首を握った。
「お前も座れ」
　粗雑に腕を引かれ、隣に座る事を強要される。酔っ払いに逆らっても仕方ない。俺の腰はすとんと素直に椅子に落ち着く。
「まあ飲め」
　酒の入ったジョッキを俺に握らせ、その底に手をやって傾ける。俺は強制的に飲まされる。底の角度は絶妙だ、口に流れ込む酒の量が多過ぎて口端から零れる事のない程度を保つ。酔っているくせに。
　それから、ゾロは俺の肩を抱いて、顔を近付ける。睫毛と吐息がこめかみをくすぐる。ほんの少し、唇が皮膚に触れるかもしれない。
　その程度だ。

　それに俺の心がどれだけ乱されるか、知りもしないで。ゾロは上機嫌で酒を飲み、酔う。
　俺の肩に触れる指に、俺のこめかみをくすぐる息に、性的な色を見出だそうとするのを必死で封する俺を。

　知りもしないで。

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20130707,0819,0822

＊ほんとに片思いかは怪しい所（というのは希望的観測）