『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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弁当というのは本来もっと道行きが進んでから食す物であると思うのだが、我らが船長が美味そうな匂いを撒き散らす食べ物を前に我慢出来る訳は無く、隣でさも美味そうに食べられては我慢する気にさえならない。今我慢しても、自分の分を食べ終えた船長に強奪される可能性は非常に高いのだし。
弁当の蓋を開けて先ず目に入ったのは、剃刀の刃だった。
あの野郎、本当に入れやがった。
「毒でも剃刀でも消化してやる!」
売り言葉に買い言葉であったとの自覚は在る。いつもの事だから。
食料に対する奴の真摯さは知っているから、ちょっと言い過ぎたかなとも思っている。
杞憂だった。食料に対する真摯さよりも、船に於いてコックに逆らうとどうなるかを身を以て知らしめる事を奴は重視したらしい。
箸で剃刀を摘まみ上げ、じっと見詰める。
「毒は入ってねぇだろうな?」
南無三。
剃刀を口に放り込み、ばりばりと噛み砕いた。
綺麗に空になった弁当箱を、コックに手渡す。
にやにや笑いながら紫煙を吐き出す様は、非常に胸くそ悪い。きっと「剃刀でも消化するなんて言ってごめんなさい」と言わせられると算段しての事だろう。まあ、そんな風に言う訳が無いのは分かっているだろうから、そういった意味の事を。
そうはいくか。食ってやったぜ、ざまあみろ。
コックが弁当箱の蓋を開ける。
目を丸くして、口をぱかりと開けた。間抜け面。
「捨てた?」
「食った」
「全部?」
「全部」
「本当に?」
「本当だ」
絶句している。弁当に剃刀を入れるなんて暴挙に出たくせに、覚悟の足りねぇこった。最も、させたのは俺の暴言な訳だが。
「大丈夫なのかよ?」
「消化してやる、っつったろ」
「明日糞したら、ケツの穴血だらけになるぜ?」
ならねぇよ。消化してんだから。それに何より———
「刃は、引いてあったろ」
途端にむぅと下唇を突き出して、不満を隠さない。
「気付いたのかよ」
「分からいでか。こちとら刃物のプロだ」
「…まあ、口ん中血だらけじゃ緊まらねぇしな」
そうやって、減らず口をたたく。その様子は、悔恨を滲ませていて、いじらしくもある。
そっぽを向いているコックを抱き寄せて、言った。
「悪かったな。厭な事させて」
「てめぇが謝んのかよ」
決して美味いものではないし、二度と御免だが、体は何ともないのだし問題ない。
「この件に関して悪いのは俺だ。責任もってちゃんと食ったから、許してくれ」
「…しょうがねぇなあ。もう、逆らうなよ?」
人が下手に出ていれば。タチの悪い男だ。これ以上大きい顔をさせるのも業腹で、唇を寄せた。
「口直しさせろ」
「美味かったろ?」
にやりと口の端を引き上げて言ってやる。
「剃刀以外はな」
噛み付いた唇から流れ込む甘い毒は、いつまでたっても消化される事なく、俺の体内に留まり続ける。
「食べ物を粗末にするサンジに失望」的なコメントを見かけまして。そういうこっちゃないだろう、と思うんですが、腐フィルターをかけないとそうなるのかなぁ。
空の弁当箱検分する暇なんて無かった(未だ(680話現在)弁当箱持ってるとも思えないから今後も無いだろう)けれども、演出上、ね。
実際に剃刀噛み砕いたり消化したり出来るのかは不明。でもこのゾロは出来るってことで。グランドラインだし!←便利!(グランドライン解釈の悪い例)
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