『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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「俺も末期だなァ、と思う訳だ」
寝ているかと思われたゾロが、手を頭の後ろで組んでそれを枕に寝そべったまま薮から棒に言った。
俺の危険察知センサーが反応している。
「アアソウデスカ」
そろそろと腰を浮かして撤退しようとした俺のズボンの裾を、ゾロは掴んだ。脱出失敗。痛恨のミス。
「まあ良いから聞けよ」
良くねえと思うから逃げようとしたんですヨ!
「アレが可愛く見える訳だ、俺には」
「アアソウデスカ」
「ちゃんと聞け」
「末期デスネ確かに」
ゾロに睨まれた。自分で言ったくせに。あれだろ?「ああ確かに可愛いよな」って言ったら死亡フラグ成立なんだろ?酷ェ話だ。
ゾロが可愛いと思ってそんな自分を末期だと思うアレ——麦わらの一味が誇る暴力コックさん、その名もサンジ——は、今日も今日とて女に傅いている。
「俺にはアレはちっとも可愛く見えねぇが、聞いてやる。アレの一体どこが可愛いんだ?」
ゾロはにやりと笑った。
「聞きてェか」
「聞きたくねェよ!」
「まずあの白い肌は外せねェよな、見た目だけじゃなくてよ、こう、触ると吸い付くっつーか…」
「聞きたくねェって言ってんだろ聞けよ!」
俺の言い分など聞く耳を持たないゾロの惚気は、そこからノンストップだった。
「がーがー煩ェ口は塞いじまえばすぐトロトロになるしよ」
塞ぐって、掌じゃないですよねそれトロトロになるってことは。
「ほんっとに良く舌が回るなぁたぁ思うが、口ん中でも良く動くんだこれが」
口ん中ってそれ誰の口の中ですか否言わんで良い。
俺は朝から脂たっぷりの肉汁滴るステーキだって食える健啖家だが、こればっかりは胸焼けが酷い。
サンジがこちらを見て眉を顰めたので、言ってやる。だって早く逃れたい。
「ほれ、お前のカワイコちゃんがこっち見てるぞ」
「うっせーテメェは見んな」
えー、理不尽ー!
「でな、汗掻くと髪が畝る訳だ」
えー、まだ続けるのー?
やっと解放されて辟易としながらキッチンに行くと、サンジは夕飯の支度をしていた。
「お前凄いな」
「やっと気付いたかぼんくらめ」
包丁を動かして言ったサンジはその手を止め、俺の顔を見た。
「ん?何が?」
ああ、一応威張っておくのね。で、何が凄いのか分かんなかった事に気付いて、それは知りたい訳だ。…可愛いかなぁ?
「あのゾロを、あんな風にしちまうなんて」
「何だ、それか」
「あ、分かってた?」
「さっき俺の事話してただろ」
「ゾロが一方的に惚気てただけだけどな。聞こえてたか?」
「聞こえやしねぇけど、分かるぜ?あいつ、でれでれした顔してたもんなぁ。あーいうトコ、可愛いよなぁあいつ。この前もさぁ…」
しまった。藪蛇だった。
食物由来じゃねぇ胸焼けに効く薬の開発、早急に頼むぜチョッパー。
20130509
ウソップさんは誠に不憫でらっしゃる!
っつーか誰ですかこのゾロ。
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