忍者ブログ
『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

一度はやりたい「家庭教師」モノ

*中学生ゾロ、大学生サンジ
*続くのかどうかは未定

拍手




 *****
      



「なーサンジ、お前、家庭教師やるつもり、無ぇ?」

 無駄に広い顔と人当たりの良さを発揮して、すっかり学内で人材派遣業を営んでいるかの様なウソップが持ちかけてきた話は、金欠に喘ぐサンジに取っては渡りに船だった。

「何処の中学生だ? 高校生か? 可愛いか? それとも美人系か?」

 矢継ぎ早に問い掛けるサンジに、ウソップは苦笑して答えた。
「グランドライン学園中等部二年。まあ、強いて言うなら、可愛いってよりは美人系かな。どっちかって言えば」
「グランドライン学園? 聞いた事ねぇな」

 無い訳は無い。極近所の、割と有名な私立中高一貫校だ。但し聞いた途端記憶から抜け落ちる可能性は、有る。無類の女好きで男になど一片の興味も無い、自分が家庭教師を務めるならばその教え子は女の子であると疑いもしないサンジならば。

「取り敢えず面接行って来い」
 大学から至近の、高級住宅地である住所と簡単な地図を記した紙を渡されたサンジがそれに目を遣る。

 地図の目的地には「ロロノア邸」とある。これは相当なお嬢様か。14歳の美人令嬢。先生と教え子。閉ざされた空間で行われる教授はいつしかプライベートレッスンの様相を呈し、美しき師弟愛はいつしか別の愛に変化していき——。

 鼻の穴をおっ広げて鼻の下をだらしなく伸ばして妄想の世界に旅立ったサンジに、ウソップは明日の我が身を思って身震いした。

 ——殺されるかも知れない。グランドライン学園が、男子校だと知ったサンジに。

 今ここで告げるべきだろうか。しかしそうした所で加害者が中学二年生に替わるだけである。ならば幾許かでも友情を育んでいるサンジの方が、まだ手心を加えてくれる可能性を秘めている、かも知れない。それに、どうせならしっかり罪を償わせられる方が良い。中学二年生じゃ良いとこ少年院だ。触法少年止まりかも。ああ、でも賠償金の支払いはロロノア家の方が…等と詮無い事を考えてウソップは、暫く旅に出る事にした。
 出発は今すぐ、だ。



20120912,1227
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
mail
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
[172] [171] [167] [170] [169] [168] [166] [165] [164] [161] [160]
カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
アーカイブ
ブログ内検索
最新記事
最新コメント
[04/16 koma@ツツジの花]
[02/23 タカス]
[04/18 koma]
[12/22 koma]
[12/12 ゆう]
プロフィール
HN:
utae
性別:
女性
手書きブログ
忍者カウンター
忍者アナライズ
バーコード
P R
忍者ブログ / [PR]
/ テンプレート提供 Z.Zone