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『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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*お題をお借りして、ついったに投げてたのまとめ。140字ぴったりにするのが楽しかったです。
 ブログ再掲にあたり、適宜改行、空白を入れました。

 https://shindanmaker.com/587150
 貴方はzsで『   』をお題にして140文字SSを書いてください。

『   』出題日/書いた日(別日の場合)

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 *****
      


『幸せかどうかはともかくも、』20170731

 コックは滔々と述べた。彼の幸せについて。
 美しいレディがどうのこうの。奇跡の海の事だとか。己の作った料理を食べる笑顔の事。それから、今、俺とシーツに包まっている事について。
「幸せかどうかはともかくも、」
 苦味を含んだ笑みは雄弁だ。素直に幸せと思っていたらいい。少なくとも俺にとっては。



『そんな顔して言われましても、』20170808

「あ?大っ嫌いだ」
 わかるよ?お前の普段の言動から、その感情を認める訳にはいかないって事。だけど、なァ。
「そんな顔して言われましても、なァ?」
 振り返ったゾロの顔は、とても見られたもんじゃなかった。そんな顔して、お前ら、さァ。
 もういい加減、認めちゃえば? 周知の事実、って、知ってるか?

補足(すんな):ウソップが「お前結構ゾロの事好きだよな」とサンジに言ったところ冒頭の答え。ウソップは結構命知らず。二人は一体どんな顔してんのかなあ。



『美味しそうに見えた、なんて末期だ』20170812/0814

 コックの差し出す料理が不味かった事など無い。
 しかし、皿を差し出すその手こそが美味そうに見えた、なんて末期だ。
 皿を(その実コックの手を)凝視したまま動きを止めた俺に、コックは「食わねェの」と不審がる。
「食う」
 と勢い込んで答え視線をコックの顔に移したら更に美味そうで、いよいよ末期だ。



『無防備すぎるのが悪い!』20170813/0814

 唇に柔らかな圧を感じて目を覚ました。至近距離には目を剥いたコック。
 一旦瞬きをして、正気に戻ったらしい。
「無防備すぎるのが悪い!」
 そう怒鳴って、コックは脱兎の如く駆け去った。
 無防備ってなァ何だ。顔面と言わず耳から首から全て赤くして、そんなあからさまな態度。
 どっちが無防備だってんだ。



『お好きな方をどうぞ』20170814

 深夜のキッチンへ出向いた。
「酒?俺?」
 コックは笑った。
「お好きな方をどうぞ」
 窺う様な笑顔だった。
「どっちも」が本音だ。だが。
「お前に決まってる」と言うのが務めなのだろうと思う。だが。
「そんな顔すんな」
 頰を掴んで捻れば怒りが瞳に灯る。お前はその方が断然良い。
 告げて、両方手に入れた。



『褒めてやろうか?』20170815

 ちょっとした善行をコックに見られたらしい、にやにやと近付いて言う。
「褒めてやろうか?」
「その必要は無ェ、当然の事をしたまでだ」
「ご褒美要らねェの」
「いつも充分貰ってる」
「何を?」
 心底の疑問。
「飯とお前」
 心底の動揺。
「…欲が無ェな」
「馬鹿言え最高の贅沢だろ」
 心底の照れ。
 随分可愛い。



『駄目にならない程度でお願いします。』20170816

 甘やかされている気はしている。快適な食生活は健やかな体を作り、そして生まれる余裕は心も豊かにする。
 贅沢を言うのなら。「駄目にならない程度でお願いします。」
 駄目にならない分には甘やかされていたい、と思う程度には失いたくない。それはもう、とっくに駄目になっているという事かも知れない。

 俺の料理を奴が食べる。体を作り変える権利が与えられている。過ぎたる幸福。
 これが続いて当たり前になってしまったら。それを失った俺は駄目になってしまうのではないか。
 その前に、他の幸福を見つけるか、これにさほどの幸福を感じなくなるか。…無理だ、そんなの。
 俺を駄目にしないでくれ、生きて。

補足(わざわざ言わんでも):ゾロ視点とサンジ視点です。



『一時休戦』20170902/0908

 敵船を前にあいつとは一時休戦せざるを得ない。
「なんで戦ってんだよお前ら」
 うるせえ、長っ鼻。男にはなあ、戦わなきゃならねえ時ってのがあるんだよ。
「それ、今なの?」
 だから一時休戦だって。
「だからなんでゾロ相手」
 …なんでだ? …うるせえ、なんでもだ!
 疑問は一旦意識の外へ。今は共闘の時だ。



『寂しい、と呟いて』20170903/0908

 あいつは寂しい、と呟いて、遥か遠くまで続く海原の、更に先に視線を遣った。
 泣き言なんて珍しい。
 ホームシックかよ、と揶揄ってやれば「馬鹿、誘ってんだよ」と唇を撓めた。
 それが婀娜に見えて、思わず手を伸ばす。
「本気にしたかよ」と悪戯に笑うが、どんなに冗談めかしたって、寂しいのは本当だろ。



『いくらでもくれてやる』20170907/0908

 皿を差し出しもっとと要求すれば「いくらでもくれてやる」と山盛りにして返すのだろう。仮令己は食わずとも。
 食事に関するこいつの矜持を、俺がへし折る訳にはいかねえから。
 俺にやれるものならいくらでもくれてやる。要求してくれ。何が欲しいか。
「お前、って言ったら、どうすんの?」
 望むところだ。



『覚悟はあるか』20170906/0908

 そう答えたらどんな顔すんのかと思ったら。
「覚悟はあるか」と鹿爪らしく言う。
「俺を欲しがるのなら、丸ごと全部だ」
 そりゃ随分重そうだな。お前こそ、覚悟あんのかよ? 俺に寄越しちまったら、骨も残ると思うなよ?
「望むところだ、って言ってんだ」
 じゃ、遠慮なく。代わりに俺の全部はお前にやるよ。

補足:『いくらでもくれてやる』のアンサー



『甘えることを教えたのは、貴方だから』20170910/1011

 そんなに肩肘張らなくたって良いだろうと思ったんだ。硬いだけの刀じゃ直ぐに折れちまう。男なら甘ったれてねえでしゃんとしろ、と思うが、お前はな。ただでさえ己が男である事に誇りと意義と、他にも何だか色んなモンを背負い込んじまってるみてえだから。せめて俺と二人の時くらいは、甘えたら良い。



『鎖骨に咲いた赤』20171029

 なんだか首元が苦しそう。いつもよりネクタイをきつく締めてるみたい。なんだろう、この違和感。涼しい顔をしてるけど…あ、わかっちゃった。視線が頻繁に落ちている。気にしているのは、鎖骨の辺り。チラリと覗く赤は、花でも咲いてるみたい。咲かせたであろう本人も、気にしてるのかチラチラ見てる。



『名前を呼んで』20171101

 思った事がないと言ったら嘘になる。でも同じくらい、呼ばねえで、と思ってる。
 実はあいつがロビンちゃんの名を呼んだ時、焦燥と共に歓喜があった。俺だけだ、と。
 警戒心と人懐こさが奇妙に混じるあいつが、名前を呼ばないたった一人。それが俺。
 そんなしょうもない事でも、特別なら、それだけでいい。



*こちらのお題、なんとなくゾロサンを感じる、と思ったのをツイートしてるんですが、まだ書いてないのが現段階で14個もある。書けたらいいなあ。
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