『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
*****
「お前の前歯は良い。白くて四角くてちょこんとしてて。犬歯も良いな、そんなに尖ってない。お前みたいな顔が八重歯だとちと煩いだろ、ちっと奥も見せろ。ああ、奥歯も良いな」
歯科医でもあるまいに、ゾロは俺の顎に手をかけて口を大きく開かせ、口の中をたっぷり検分し、満足げに首肯いた。
何言ってるんだこいつ。
俺が大人しくされるがままになっていたのは、余りにも行動の脈絡が理解出来なくて、ショートしていたからだ。
「特に前歯が良い」
そんな風に熱心に口説かれ、うっかり絆された。…絆された?かどうかは良く分からないが、兎に角うっかりだったのだ、そんなお願いされるとも思わなかったし。
「だから、舐めさせろ」
だなんて。
何を言われたか分からなくて小首を傾げたら、それを了承と取ったらしい。
どうして。
にっこり笑って、それはもう地獄の底から這い出て来た悪鬼の如き笑顔で、俺の上唇を親指と人差指で摘んで捲り上げたゾロが、舌を出して近付いて来て、その舌が俺の前歯——ゾロの言う所に依ると非常にキュートらしい、にくっついた。舌先がうねうねと動き、どうやら俺の前歯の表面を舐っているらしい。らしい、と言うのは勿論近過ぎて目視出来ないからだ。
下唇に水滴を感じた。これはひょっとしてひょっとして、ゾロの唾液なんじゃあるまいか。口の端に感じる水分は、ひょっとしなくても俺の唾液だ。口を閉じられない所為で、飲み込めないから溢れるのだ。余りの事に、俺は怒りを表明する事も逃げる事も何も、出来ないでいた。
ただゾロに前歯を舐められるだけで。
ゾロの舌は器用で、舌先を尖らせて、歯の表面だけに触れる。唇や歯茎、つまり神経の通っている所には触れずに。だから、舐められているのだと、分からないと言えば分からない。だったら舐められていないと思えば良いのでは?と思って馬鹿馬鹿しくなった。鼻息が口元に掛かっている。触感は無くとも、圧はある。何しろ、舐めさせろ、と表明してからの蛮行だ。
前歯の全面を舐めたゾロの舌は、噛み切る部分をちろちろと這い、前歯の裏に到達した。ゾロは俺の顎を持ち上げて上を向かせ、自分は体を下げて、下から舌を伸ばしている。
ぬるり、と、上顎に感触があった。舌だ。ずい、とそれは喉の奥を目指し、結果、ゾロの唇が俺の唇に、触れた。
キス。
それ以前に舌を口の中に入れられているのだし、全く以て今更な感慨だが、これは、キス。
俺は渾身の力で、ゾロの鳩尾に膝をめり込ませた。
20131119,1215
サンジ君の前歯が可愛いのは周知の事実(だよね?)(舐めたくはないよ?)
PR
この記事にコメントする
カレンダー
アーカイブ
ブログ内検索
最新記事
プロフィール
HN:
utae
性別:
女性
手書きブログ
リンク
忍者カウンター
忍者アナライズ
P R