『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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酒盛り後の男部屋は雑魚寝だ。
夜半、何だか悲しい夢を見た気がして、目が覚めた。右を見たら、ゾロが寝ていた。次の眠りはなかなか訪れなかった。何とは無しにゾロを観察した。他に見える物は無かった。左腕を枕にしているゾロの、体が動いた。ゾロの右腕が、空を切った。その掌が、俺の頭に乗った。
大きな掌が、俺の髪を乱す。
頭を撫でて、慰めてくれているのだと、思いたくなるようなその動き。
そう錯覚しても良いだろうか。くかー、と、健やかな寝息が聞こえて来るけれど。
心が解ける様な穏やかさを感じて、寝入った時の様な穏やかな呼吸になった。この分なら眠れそうだ。うっかり慰められてしまった。慰め主の穏やかな寝顔をもう一度見てからこのまま眠ってしまおうと目を開けると、ゾロの目が、うっすら開いた。
俺の開いた目を見て、ゾロの目が見開かれ、その掌が止まった。
あれ、こいつ起きてる?
眠りに半分連れて行かれたぼんやりとした頭で思った。
ゾロの目がぎゅと瞑られ、掌がわしゃわしゃと動き、ぐごー、と、態とらしい鼾が聞こえた。
ははっ、こいつ起きてた。
寝てると思った俺が起きてたもんだから、焦ってやんの。
ゾロがどうして焦ったのか、そこまで考えられる程、俺の頭は起きていなかった。
俺は目を閉じて、すんなりと眠りに連れて行かれた。
その時のサンジが、笑顔だった事。覚悟を決めて再び目を開いたゾロが、その笑顔を見た事。サンジが寝てしまったのだと分かったゾロががっかりした様なほっとした様な気持ちになった事。ゾロが掌をサンジの頭の上に留めたまま再び眠りについた事。
サンジは知らないまま、幸せな夢の中に居る。
20130816,0823,0824
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