『ONE PIECE』の腐妄想(主に戦闘員×料理人)や感想など*大人の女性向け腐要素満載
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組敷いて、思う様堪能する。至福の時を、始めようとした。
ところが、今日のサンジは少し、様子が違った。腰が引けている、というか、何か俺を拒絶する様な。いつもは乗り乗りなくせに。
半分まで脱がせて、耐えきれずに、訊く。
「乗り気じゃ無ぇのか」
「そうじゃ、無ぇ、けど…」
俺を見るサンジの瞳が、揺れている。
「勘違い、しちまう、だろ」
「…何が、だ」
「そんな…優し気な目で見られて、ひょっとしたら…愛されてるんじゃ、ないか、って…」
逸らされた瞳に、呆気にとられる。何を言ってるんだこいつは。
「勘違いじゃ無ぇだろ」
逸らされたままの瞳が、鋭い光を宿した。
「勘違い、じゃ、無ぇ?」
信じないのか。
「お前を見る目が、優しい、って、お前が言うんなら、」
頤を掴み、目を合わさせる。
「愛だろうよ、そりゃ」
サンジの瞳に、涙が浮かぶ。どうして。流れから言えば、歓喜、だな?
「お前がそれを嬉しく思うってんなら、」
瞳から零れる前に、吸い取る。
「俺は、それが、嬉しい」
一旦、きゅ、と瞑った瞳をぱちりと開いた時には、涙は見る影も無かった。
「じゃあ、何の問題も無ぇじゃねえか」
「無ぇよ、最初っから」
どうしてそんな風に思ったのか、俺には分からない。きっとそう思わせる何かが俺にあった。或いは、足りなかったか、無かったか。いずれにせよ、俺の不徳の致すところ、だ。不甲斐無ぇ。
「てめぇ一人でぐずぐず考えるな。俺は説明は苦手だが、訊いてくれりゃ、答えるから」
「じゃあ、」
涙の代わりに、悪戯な光。
「言えよ。俺の事、どう思ってるのか」
「アホ」
「何だと馬鹿マリモ」
「俺に付き合えるアホは、お前しか居ねぇよ。俺がそうして欲しいアホも、お前だけだ」
途端に喚きだした唇を瞬時に噤んで。
吸い取れない程の涙が溢れ出した瞳は、俺好みの、勝ち気な光を宿して。
「…しょうがねえから、付き合ってやるよ」
組敷いて、思う様堪能する。至福の時が、始まる。
20130501
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